劇場公開日 2019年1月5日

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「【”私の父は、世界で最も哀しい悪役を一生を掛けて演じました・・。” ソル・ギョングの演技には毎回、脱帽である。】」22年目の記憶 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0【”私の父は、世界で最も哀しい悪役を一生を掛けて演じました・・。” ソル・ギョングの演技には毎回、脱帽である。】

2021年2月5日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館、VOD

悲しい

難しい

幸せ

ー 売れなく、且つセリフも上手く覚えられない舞台役者ソングン(ソル・ギョング)が、1972年、【南北共同声明】が、発表されたことにより、韓国中央情報部(KCIA)によるオーディションにより、金日成の代役となり、”この役は誰にも渡さない!”と誓ったソングンは、日の目を見ないまま年齢を重ねていった・・。-

◆南北共同声明
 ・1972年7月4日 韓国と北朝鮮の統一に向けた共同声明。
 一時的に、朝鮮半島は統一の雰囲気に包まれた。だが、それは政権の中枢にいた者は誰も信じてはいなかった・・。

■今作の印象・・というか、ソル・ギョングの凄さ。
 ・売れない舞台役者の拙い演技。
 そして、まさかの金日成の代役に指名された後の、徐々に”本人として”演技を重ねるうちに、思想も含めて、本人のものになって行く過程。それには、”ジャージャー麵を只管に食し、太って行くソル・ギョングメソッドも含めて・・。
 - 公開日が逆になるが、「殺人者の記憶法」のやせ細った強烈な印象があったので・・。-

■ソングンの息子を演じた、パク・ヘイルの演技も見事である。

<南北共同声明が雲散霧消した後も、只管に金日成を演じ続けたソングンの姿。
 強烈な、体制批判の映画でもある。
 韓国の、ポリティカルムービーの熱量を、”今作ではややコメディ要素も絡めて描いた作品。
 けれど、ラストでの展開は、見事である。泣かせるのである。>

<シネマテーク高崎にて鑑賞 出張先であったため、鑑賞記録なし。>

<2021年2月4日 別媒体にて再鑑賞>

NOBU