「古典SFの現代アレンジ作品」華氏451 猿田猿太郎さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0古典SFの現代アレンジ作品

2021年1月4日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

 原作を読破した上での視聴。詳細な内容は似ても似つかないけれど、ぼんやりとした大筋は原作通りだと思いますが、1966年に作成された旧作の方が忠実でしょう。しかし、忠実であることを捨てて、「焚書」による情報統制された世界を現代的に表現されているのが興味深い。コンピューターの画面に文字は人名程度で、私達が現実に使っている「絵文字」が飛び交っているのが面白いです。私達は文章では表現しきれず、ついつい絵文字に頼ってしまう。それはもしかしたら私達は既に文章力や行間を読む力の欠如が進んでしまっているのかも知れません。原作には主人公モンターグには妻が居て、もう考える力もなくテレビモニターの前に夢中で座っている姿が印象的でしたが、そうした民衆の代表の姿があっても良さそうでしたね。
 あと、作中にあった「二分間憎悪」のようなことを子供達にやらせていたり、「2x2=5」という表現があるのは、同じく情報統制された世界を表現した名作「1984」を意識しているのでは?と思われるのですが、如何でしょうか。

猿田猿太郎