劇場公開日 2019年7月26日

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「タイトルなし」アルキメデスの大戦 ソルトンさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0タイトルなし

2023年1月15日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

興奮

知的

原作は未読。日本が戦争の道へと進まない為に戦艦大和の建造を阻止しようとする人達の物語。結果はオープニングや現実の歴史が伝える通り阻止失敗に終わる事は分かっていたが、そこをどのように描いてくるのかが気になった。
終盤、登場人物達の思惑が判かっていく事で正義と思える対象が二転三転としていくのが面白い。あまり話に絡んでこなかった大和の設計者が最も達観しており物語を締めくくってきた事には驚かされる。
全体的に丁寧な展開で話は進んでいたが社長令嬢が大阪まで突然やってきたのは雑すぎる。正直なところ驚きや感動よりも御都合展開、違和感の方が圧倒的に強く、せめて大阪に向かう決意を匂わせるシーンだけでも挟んでほしいところ。
笑福亭鶴瓶さんが意外と演技上手だなと思ったが専門用語を含む台詞になると急に読んでる感が出て観ていてニヤついてしまった。
オープニングの戦闘シーンは良くできているが人の演技は少し気になった。特に対空火器を指揮している人は微妙。少ないコマ数で同じ動きを繰り返す昔のアニメを観ているようだった。沈没シーンは映画「タイタニック」を御手本にしている事が丸わかりだが、その分良くできている。
作中やエンドクレジットで頻繁に使われる短いフレーズを延々と繰り返すだけの音楽が兎に角嫌だった。

ソルトン