劇場公開日 2019年7月26日

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「数学に限らずやれることをやる姿勢から可能性は生ませる」アルキメデスの大戦 マグニートさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0数学に限らずやれることをやる姿勢から可能性は生ませる

2022年9月7日
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物語の主旨は日露戦争後の日本、勝利の感触からより巨大な戦艦を造船する側とこれからは空母でないと戦争に勝利できない側の予算決定案の対立。主人公は数学好きな学生で、ある誤解から学校を去ることに。留学を決めた出航の数日前にやけになり舞妓さん集め楽しむも別部屋の軍人から舞妓さん引き抜きに関し口論となる。口論時数学好きを伝えたことを覚えられ、今作主旨である戦艦造船の予想より安すぎる予算について調査を依頼される。最初は全く否定していたが、上官からの今後の戦争勃発の火種となる重要性を説明されこれに承認。そこから戦艦造船にかかる本当に予算を調べていくのだが、当然造船に関し設計図も見たこともなく、資料を手に入れたくても軍人規定なるもので持ち込み不可。まずは身近な戦艦の情報を巻尺で測れるとこ全て測るなどしおおよそのイメージを出す。そこから次に人件費や造船にかかる鉄の費用など調べるも、周囲の造船会社は軍人の息がかかっており、今のネット社会とは違い情報ひとつ得るにも多大な労力を強いられるそんな苦労を感じ取れました。どんどん理不尽にも予算決議会議は迫るもなんとか的確な金額の割り出しに成功するが……
菅田将暉さんの演技が今作が一番好きかもしれません。見ていてなんて理不尽なと何回も思いましたね!それでもめげない、言い換えれば自分の価値を下げないそんな主人公の姿勢がとても光る映画でした。

シネマスター