劇場公開日 2019年10月11日

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「《アップグレードされた男》と《埋め込まれたAI》」アップグレード 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0《アップグレードされた男》と《埋め込まれたAI》

2022年9月20日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

2018年(アメリカ)監督:脚本:リー・ワネル
掘り出し物だと思いました。
SF映像も目を見張るし、低予算とは思えないアップグレードされた未来図。
アイデアが素晴らしい。
近未来で妻を正体不明の組織に襲われて殺されたグレイ
(ローガン・マーシャル=グリーン)は、命は助かるものの全身が麻痺
してしまう。
ある企業の宿主オーナーから、人工知能チップ(STEM)を埋め込む
手術を受けると、身体は回復する。
回復するどころか脅威的な身体能力を持ってしまう。
ここで面白いのは宿主グレイと人工知能のSTEMが会話したり反発
しあったりする所。
(ちょっと会話はヴェノムに似ている)
まぁこれがラストへの伏線なのだけれど、新鮮で面白い。
AIを搭載したグレイの脅威的なアクション。
キレがあり最高だ。
内容は妻を殺された男のリベンジ・アクションだけれど、
主演のローガン・マーシャル=グリーンのロボットみたいな振り付けと
トリッキーなカメラワークのにも目が釘づけだ。

AIに乗っ取られる人間の恐怖にも言及していて、考えさせられる。
(ラストは甘めで、個人的には好き)

その後、リー・ワネルが『透明人間』でヒットを飛ばしたのも納得です。

琥珀糖