劇場公開日 2019年11月22日

  • 予告編を見る

「エンタメ要素とシリアス要素の合体」アナと雪の女王2 みかずきさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0エンタメ要素とシリアス要素の合体

2022年8月29日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

楽しい

興奮

2というタイトルに騙された。従来のディズニー映画とは全く異なる大人向けの良作だった。前作のような老若男女が気楽に楽しめるエンタメ作ではなかった。難解ではあるが、愛、運命、家族、自然との共生などのテーマは明確であり、エンタメ要素とシリアス要素をブレンドした、クオリティーの高い作品に仕上がっている。

エルサとアナの姉妹はアレンデール王国で幸せな日々を過ごしていた。エルサは、ある日、不思議な音色を聞き、導かれるようにアナと仲間を連れて、不思議な音色の謎を解く旅に出る。その旅は、エルサとアナの自分探しの旅であり、想像を絶する試練が待ち受けていた・・・。

前作と同様の作風だと思っていたが、全く違っていた。前作同様、映像も音楽も素晴らしい。迫力十分である。しかし、感情移入は難しい。明るく楽しいシーンもあるが、シリアスでダークなシーンが多く、哲学的なところまで踏み込んでいるので、難解であり、作品全体を把握するのが難しい。エンタメ性に徹し切っていたディズニー映画にしては珍しく、分かり易さよりは、作品を通して伝えたいメッセージに重点を置いている。ジブリ作品を観ているような雰囲気がある。

中盤まで掴みにくい物語も、終盤にきて、どんなに未来が不透明であっても、どんなに現実が絶望的であっても、それでもなお、今を懸命に生きようとするアナの考え方、行動で、一気に熱を帯び、ラストに向かって収束していく。アナの生き方は、不透明な現代社会を生きるための指針になっている。素直に感情移入できる。

ラストは、小気味良いハッピーエンドになっている。ディズニー映画らしいエンタメ性を堪能することができる。

本作は、これまでのエンタメ性を重視してきたディズニー映画の枠を超えた作品である。ディズニー映画がエンタメ要素とシリアス要素を融合した映画作りに挑み始めたことを強く実感できる作品である。ディズニー映画の可能性を感じる作品である。

みかずき
みかずきさんのコメント
2022年8月29日

はじめまして、asicaさん
みかずきです

御指摘ありがとうございます。
チェック不足でした。
早速、題名、シリアスに訂正しました。

-以上-

みかずき
asicaさんのコメント
2022年8月29日

なるほど。
おっしゃるとおりだなあとうなづくレビューです。
言われてみれば単純な子ども向けではなかったかもしれませんね。
私は一人で家で見たので気付きませんでした。

これは全くの余計な話ではありますが
このレビューの表題がシリアルになってて ん? と思ってしまいました。😆

asica