「その文書を残すのはなぜか」ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書 ローチさんの映画レビュー(感想・評価)

ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書

劇場公開日 2018年3月30日
全194件中、172件目を表示
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その文書を残すのはなぜか

本作は報道の自由を守る戦いを描いた作品であり、ビジネスとしてのメディアと社会正義としてのメディアの葛藤を描いた作品である。

同時に、公的な記録を残すのはなぜなのかを描く作品でもある。

ベトナム戦争の戦況に関する分析・記録した最高機密文書を報じるか否かの駆け引きが物語の主軸で、夫から会社を引き継いだ(ことで軽んじられている)女性社主の葛藤と、報道の自由、ひいては合衆国の理念のために戦う編集主幹を軸にストーリーが進む。

IPO直後で、差止めをくらえば会社が吹き飛ぶ状況下というシチュエーションが、メディアビジネスの本質をえぐり出す。会社と従業員に対する責任と報道の自由の責任をメディアは負わねばならない。

もう一つ重要なのは、国防長官がなぜここまで詳細な記録を書かせたのかということだ。記録がなければ「完全犯罪」だったのに。記録を出さなかった政治家と、記録を命じた政治家は同じ人物である。わかりやすい記者の正義の裏に、ねじれた(ねじらざるを得ない)正義の姿がある。

ローチ
さん / 2018年3月31日 / PCから投稿
  • 評価: 3.5
  • 印象:  知的
  • 鑑賞方法:映画館
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