劇場公開日 2018年2月10日

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「しびれるノワール」悪女 AKUJO 津次郎さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5しびれるノワール

2020年7月11日
PCから投稿

冒頭、Hardcore Henryのようなファーストパーソンシューターゲーム画面風のPOVシーンがある。短刀による接近戦でド派手、血糊も多く、迫力にのけぞった。
主演のキムオクビンは多細胞少女(2006)という映画を覚えている。コミックが原作。貧乏クンというぬいぐるみを背負った薄倖のキャラクターだった。童顔でとうていアサシンタイプではなかったが薄倖を背負ったままクールになっているのを十年ぶりに見た。
寡作な女優だが顔がいい。妹も女優──あなたそこにいてくれますかのチェソジンで、韓国では有名な美人姉妹とのこと。

宿命に翻弄される組織構成員の話。てんこもりのシンデレラ曲線、退路のない選択肢、ほぼ全編にわたる有害シーン、魅力的なノワールに仕上がっていた。

Sセロンが演じたアトミックブロンド(2017)にこの映画と同じ殺傷方法が出てくる。
男の首に縄を巻き、縄を持ったまま窓から飛び降り絞殺するシーン。絞殺と現場からの脱出を兼ねて完全一致だった。
いずれも荒唐無稽な腕利きの女刺客。見慣れたセロンと見慣れないキムオクビン。同製作年に加えて奇しくも両作ともIMDBランクが互角。東西見比べがおすすめです。

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津次郎