劇場公開日 2018年2月17日

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「乃木坂映画でこれやっちゃうか!」パンとバスと2度目のハツコイ ニックルさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0乃木坂映画でこれやっちゃうか!

2020年2月28日
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笑える

知的

幸せ

めっちゃ良かった。ロメールの映画みたいだった。ヨーロピアンなタッチで恋愛映画、しかもそれが乃木坂映画とは。ある意味エポック。
深川麻衣がかわいい。彼女の控え目に移り変わる表情を追いかけているだけで映画的な悦びを感じる事が出来る。

尋ねて来る妹の存在がなにげに物語の補助線として重要に思えた。妹は姉(深川麻衣)の事を知りたいと彼女をモデルに油絵を描きはじめるが、これは彼女を見つめ続けるというこの映画の構造そのものだ。彼女が抱える痛みなのか、それは気分程度のものなのかは輪郭としてぼかされてはいるが、とにかく彼女のこの日々を見つめ続ける事を妹と共有する仕掛けになっている。

久しぶりにミニマムで豊穣な映画体験だった。本家ロメール映画を見返したい。

ニックル