さよならの朝に約束の花をかざろう

劇場公開日:

さよならの朝に約束の花をかざろう

解説

「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」「心が叫びたがってるんだ。」などで知られる脚本家の岡田麿里が初監督を務めたオリジナルの長編アニメーション映画。10代半ばで外見の成長が止まり、数百年生き続けることから「別れの一族」と呼ばれるイオルフの民の少女マキアと、歳月を重ねて大人へと成長していく孤独な少年エリアルの絆の物語が描かれる。人里離れた土地で、ヒビオルと呼ばれる布を織りながら静かに暮らすイオルフの民の少女マキア。ある日、イオルフの長寿の血を求め、レナトと呼ばれる獣にまたがるメザーテ軍が攻め込んできたことから、マキアとイオルフの民の平穏な日々は崩壊する。親友や思いを寄せていた少年、そして帰る場所を失ったマキアは森をさまよい、そこで親を亡くしたばかりの孤児の赤ん坊を見つける。やがて時は流れ、赤ん坊だったエリアルは少年へと成長していくが、マキアは少女の姿のままで……。

2018年製作/115分/G/日本
配給:ショウゲート
劇場公開日:2018年2月24日

スタッフ・キャスト

監督
副監督
篠原俊哉
原作
Iorph
脚本
岡田麿里
企画
濱田健二
村田嘉邦
渡邊耕一
櫻井優香
堀川憲司
エグゼクティブプロデューサー
湯川淳
小岐須泰世
斎藤滋
プロデューサー
遠藤直子
京谷知美
竹中信広
菊池宣広
絵コンテ
篠原俊哉
平松禎史
安藤真裕
小林寛
塩谷直義
橘正紀
岡田麿里
コア・ディレクター
平松禎史
演出
篠原俊哉
平松禎史
長井龍雪
許琮
橋本昌和
キャラクター原案
吉田明彦
コンセプトデザイン
岡田有章
キャラクターデザイン
石井百合子
サブキャラクターデザイン
井上俊之
平松禎史
プロップデザイン
石本剛啓
サブ衣装デザイン
竹下美紀
総作画監督
石井百合子
メインアニメーター
井上俊之
作画監督
石井百合子
平松禎史
伊藤憲子
川面恒介
美術監督
東地和生
美術設定
岡田有章
色彩設計
井上佳津枝
撮影監督
並木智
編集
高橋歩
音楽
川井憲次
音響監督
若林和弘
主題歌
rionos
アニメーション制作
P.A.WORKS
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映画レビュー

5.0岡田麿里の才能がいかんなく発揮された理想的な監督デビュー作

2018年2月28日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

どれだけ経済格差があろうと、差別があろうと時間の流れ方だけは、人間にとって平等なはずだ。しかし、もしそれが平等でなかったら人は何を感じるだろうか。

これは、驚異的な長命の一族の少女、マキアが母を亡くした赤ん坊を救い、育て上げる物語。シンプルに母の愛の物語であり、時間の流れが違うために起こる、複雑な出会いと別れの物語ともなっている。

飼い犬の老衰のエピソードが、この時の流れの違いを観客に想像させるのに一役かっている。細かいエピソードの配置が絶妙だ。

母の愛の強さは時には残酷でもある。赤ん坊の実の母は死んでも子どもを守った。その結果、赤ん坊を抱きしめたまま死後硬直してしまった。あのままでは赤ん坊は母の強い(強すぎる)愛のせいで死んでしまったかもしれない。その死骸の指を一本ずつ折って赤ん坊を引き剥がす行為は、その母の想い(重い)を引き剥がす行為だろう。こういう残酷さも描かれるからこそ、優しいシーンは一層貴重なものになる。

新しい出会いのために、別れがやってくる。その繰り返しが人生で、そんな人生を多く見つめられることは喜びだ。とても美しい物語だった。

コメントする 2件)
共感した! 34件)
杉本穂高

3.5なんて素敵な物語

2024年4月11日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

最後泣いた泣いた。映画のタイトルはイマイチだし設定もよくある御涙頂戴ものかな、と思ってたけど親子の絆と仲間の絆をかなりギュッと詰め込んだいいお話で、親子関係に悩める人にとっては響かざるを得ない内容だったと思う。

長寿のイオルフたちの塔の島、王の住むメザーナ、製鉄の街、古代生物?世界観もとても素敵だった。名前難しかったけど、Netflixで字幕付きで見たから全部名前付きで助かった。

歳を取らない種族の少女が普通の赤ん坊を拾って母親として育てる。やがて見た目の年齢も逆転していき息子も離れていく。仲間もバラバラになり、それぞれが苦悩を抱える。人を愛してはいけない、愛するとひとりになると育てられる。

母として息子を守ろうと一生懸命頑張る姿、そんな中で息子からの愛で救われる姿、反抗し始める中、まだ成長途中ながら息子を独り立ちさせる覚悟と、その後一人で生きていく覚悟。一方では初めて会えた娘を容赦なく置いていく母親もいて、親の愛はこうあるべしと説教くさくなることもなく、無駄にずっと見守るといった調和もなく。最後子供が生まれて、この子もやがて誰かを愛する、というセリフは待てよ、それはどうかなと思ったけど。親子も色々、そんなことを言ってくれたのかなとも思う。

私には子供はいないけど親とのきずなを思うとなんだか胸が締め付けられる思いだった。離れていいのか、いけないのか。どうするのが正解なのか。ある視点からは正解に見えないことでも、一つの解なのかもしれない。そういうことを考えさせられる映画でした。

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alvo

3.0不老の民が子どもを育てる話

2024年2月9日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

ネタバレ! クリックして本文を読む
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共感した! 1件)
ゆかした

4.0胸揺さぶられたんだけど....

2024年1月13日
iPhoneアプリから投稿

アニメはあまり見ないけれどオススメレビューを見たので視聴。結論から言うと時間を超えた親子、家族愛に心揺さぶられた。ただ、残念なところも多い。
世界観や美術設定や音楽は良いのに、脚本、展開が不可解なところが多い。時間や場所がいきなりとんだり、登場人物の行動、動きの理由が不可解だったり。ヒビオルの設定も活かせていないと感じた。
一番不可解だったのは、あれだけ子供に会いたがっていたレイリアも、いざ会えた途端に子供を捨てて去ってしまう。なぜ???

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Misty
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