劇場公開日 2018年9月15日

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「アニエスとJRならではの創造の旅」顔たち、ところどころ SpicaMさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5アニエスとJRならではの創造の旅

2021年4月12日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

視力が衰えつつある80歳超の映画監督アニエス・ヴァルダと孫のような若さのストリートアーチストJRが、思いつきで目的地を決めて赴き、土地の人と触れ合い、お互いの創造力を働かせつつ大きな作品を制作し撮って行く。
広大な農地を黙々とトラクターで往復する農夫。全身を使って見事な鐘をつく鐘楼守。仙人のように暮らす芸術家。港湾で働く労働者の妻達を沢山のコンテナを積み上げた中に立たせた巨大な作品。などなど。
最も印象的だったのは、忘れられた炭鉱の町に住み続ける女性の涙だ。亡き夫達への思い出が報われたような。
そして、決してサングラスを外さないJRが、気落ちするアニエスを励ますために素顔を見せた様子にも感動した。

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SpicaM