劇場公開日 2018年3月10日

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「演技力と演出力」北の桜守 Nene.さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0演技力と演出力

2018年4月10日
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流石の吉永小百合。流石の堺雅人。
何で戦争なんかって当たり前に思う事をまた改めて何故?と戦争に対して疑問と吐きどころのない怒りを持った。
愛する人と最期だと思って告げる別れもそれはそれで身が千切れるほど辛いのだろう。
登場人物が全員、幸せになってほしい。
愛とか平和とかそういう形の無いものの話をするのは凄く嫌いだけどこの映画はそんな人間の心にも届く。過激な心情表現も恐れずにやってのけるから刺さる。
愛する人と普通に生活出来ることが本当の幸せだなんて、今時歌詞にもないような臭い事もこの映画では鬱陶しくなく届けてくれる。
演出の一つ一つも初めは「 なんでこう描く?」と思っても全て回収して納得させる所は流石滝田監督。
阿部寛も流石で、どう見ても小百合ちゃんと
夫婦だった。何なら年上だった。
なんと言っても、堺雅人。
毎回毎回、どんな演技でも想像を超えてくるし
ほんとにかっこいい人。
いつもの雅人さんスマイルも色々な感情があって、
役本人すら気づいていない成長も全部汲み取って一番の理解者になる雅人さん本当大好きです。
今回、雅人さんが修二郎という男をどう解釈したのかは全く分からないし分からなくても良いけど、少しふくよかにした事は分かった。優しいイメージだったりするとふくよかにする気がする。
一種の中毒化してきてる雅人さんの体型変化も楽しみの一つになってます。

久し振りに涙を流した。好きな映画上位に食い込みました。

Nene.