劇場公開日 2017年8月19日

「彼をなににもまして尊敬している」ギフト 僕がきみに残せるもの そんぼさんの映画レビュー(感想・評価)

彼をなににもまして尊敬している

2018年3月3日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

難しい

アメフトのドキュメンタリー。
ありがちに本人のインタビューを含め周りのひとたちの彼の印象や記憶をつないでゆく。たぶん、他の作家が映像を録り編集している。

ぼくはアメフトよりラグビーのほうがすきだ。
それでも、アメフトの「アンディフィーテッド」はすごく好きで何度繰り返し観ている。高校のクラブの話だけど、彼の映画には物語の迫真性の挫折と希望がある。成功は、才能だけで手に入れることができない。

困難な病気(ALS)をもった彼の生き方はすばらしく勇気が与えられる。
ぼくの友人も先天的な病気が発症して時間をかけて目が見えなくなっている。押しつぶれそうな恐怖だと思うのに、彼はぼくの前でいつも笑っている。
結局、「なにかを変えられるわけじゃない」、「リセットができたいいと思ったこともある」、でも「現実を受け入ければ、ちがった生き方も見えてくる」と笑う。絶頂期には大きな会社を経営し、何十人もの従業員をかかえ、銀行の借金を抱え、それでいて前を見ていた。
今は、生きていればいつか新しい治療方法や薬が発見されるかもしれないし、自動運転でどこへでもいけるようになる、そういって彼はまた笑うのだ。
最後に、いつも彼は付け加える。ぼくの人生は他のひつより大きな波があって「山あり谷あり」なんだ。でも、最後は「大きな成功をする」そう言う。すでに白内障の周辺視みたいな見え方がやっとないのに。

ぼくは、彼を誰よりもまして尊敬している。

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