劇場公開日 2017年1月28日

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「物語の悲愴感を映像美の中に表現」特捜部Q Pからのメッセージ ぶらっくパンダさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0物語の悲愴感を映像美の中に表現

2021年4月30日
PCから投稿

映像の風景や街の美しさの中に、孤独や寂しさが常に漂い、その中で物語が進んでいく。
作品の世界観を示すかのような雰囲気が、全編を通して視覚的にちりばめられている気がした。

主人公など登場人物の背景を説明するようなセリフはほとんどなく、見る側に想像力を求められるところが多い。そのため、他の作品を見る時よりも、人物の表情や言葉の抑揚を気にしながら見ることになり、いや応なしに物語に引き込まれていく。

一方、宗教への感覚が日本社会とは違うせいか、共感度がいまひとつ高まらなかった。頭では理解できても、心理的にどう扱ってよいか分からない、そんな感覚が残った。
ストーリ展開で少々おおざっぱな感じだったことと、終盤で「普通そう展開はしないでしょ」と思う場面が多かったと感じた。

人物の心理状態や背景に、大いに想像力をはたらかせながら、見る人それぞれが自分なりの解釈を加えて楽しむことができる作品だと思う。

ぶらっくパンダ