劇場公開日 2018年2月1日

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「何かをいじればすごく面白くなりそうだが」不能犯 つとみさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5何かをいじればすごく面白くなりそうだが

2023年11月7日
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鑑賞方法:DVD/BD

不思議な力で立証できない殺人をする男ウソブキと、その事件に翻弄され対立する刑事のサスペンススリラー。

本作は「ダークナイト」の闇の騎士と光の騎士の対立と物語の核は同じだ。しかし自らの意思で悪行を働く「ダークナイト」のジョーカーとは違って、本作のウソブキは、まず他人の愚かさ(闇)があってはじめて殺人を犯す。
上の解説あらすじに松坂桃李がダークヒーローに挑戦とあって、なんのこっちゃ?と思っていたが、なかなか合点がいった。

それで、ストーリーは面白いなと思ったので、演出面に問題があるのかなと考えていたのだが、普段はあまり感想の割れることがない妻はストーリーが悪いという。
聞いてみると、沢尻エリカ演じる刑事の多田が何もしてないのが駄目だったようだ。ついでにエンディングもご不満らしい。
言われてみれば確かに多田は事件に翻弄されるだけでほとんど何もしていない。私は、単純な光と闇の対決の構図にしなかったことは良かったと思っているが、どうやら人それぞれのようだ。
何となく、ウソブキの視点で物語を観ていて多田のことは眼中になかった私と、多田の視点で物語を観ていた妻の差かなとも思った。

そんな感じで少し意見が割れたのだが、イマイチ面白くなかったというのは一致した。
ちょっと作品そのものに熱量が足りなかったと思う。他の方のレビューにもあるように主演の沢尻エリカの熱量が特に足りなかった気がした。彼女はもっとやれると思っていたので残念だ。

あとは、最近の映画は凝ったエンドロールだったりすることも増えたけど、本作は特にカッコ良かったね。
そのカッコ良さに釣られて少し面白かったような気になった私は、愚かだねえ。

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つとみ