劇場公開日 2016年5月21日

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「心にこびり付かない少女椿!!」少女椿 アンジェロさんの映画レビュー(感想・評価)

1.0心にこびり付かない少女椿!!

2017年2月20日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

単純

寝られる

原作ファンでアニメ版も何度か観ましたが、10年ぶりに一目見ても少女椿だとわかるビジュアルは頑張っていると思います。主演の二人ですが、みどりちゃんはもっと年下で、ワンダー正光はもっと年上のキャストさんが良かったです。赤座、紅悦、カナブンなど脇役の皆さんは良かったです。何かムスッとしているだけなので、汽車には号泣しながら必死に手を振って欲しかったです。どなたのアイデアかわかりませんが、みどりちゃんの靴が厚底過ぎるので、童謡の赤い靴のような可愛らしくて少女の小ささを象徴するものが良かったです。見た目は拘っているはずなのに大ボケをかます時があり、憲兵の衣装が部屋着みたいで軍服を借りて欲しかったです。車はせめてクラシックカーを借りるか映さない方が良かったです。設定上フリークスやマイノリティ臭が必要ですが、サブカルのガワだけ借りてヴィレバン臭はしますがアングラ臭は全くしません。「迷い子のリボン」に代表されるような悲しさや切なさもありません。少女椿と言えば最後のシーンまでが様式美なのに、ラストの改変は酷かったです。みどりちゃんとワンダー正光の純愛は表現されていないし、そもそも冷静で虐げられてきたワンダー正光が映画版のみどりちゃんに心を奪われたり一目惚れしますかね。おっさんとロリの禁断の恋はどこへ行ったのでしょうか。みどりちゃんはキャストさんの第一印象通りのわがままで嫌な女で終わるってどうなんですかね。ファッション感覚で作ったのでは何も残りません。原作やアニメ版は頭にこびり付いて離れなかったです。長年にわたってなぜ支持されているのかを一言で言えば、少女椿は読む者の心に悲しく住み付いてしまうからなのではないでしょうか。解釈は様々で良いと思いますが、ガワだけトレースして最後は改変とかとんでもないので、例えば舞台劇の演出家さん等が丁寧に作って欲しかったです。赤座、紅悦、カナブンなどは良かったので全くの産廃とは言えないのが辛いところです。現在の鳥肌実の姿は誠に残念です。

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