「こういった作品に出会う為に、邦画を見続ける。」何者　カメさんの映画レビュー（感想・評価）

個人評価:4.5
何者という2文字に込められた哲学。
何者にもなっていない自分。何者かになる必要がある社会。それは若者達だけではなく、就活という枠組みを使い、いつの時代、どの年齢にも当てはまる普遍的なテーマを描いている。
社会的な自分と、アイデンティティとを対比させ、さらに青春というスパイスを加え、素晴らしい物語に仕上げている。直木賞も納得の原作だ。
朝井リョウと監督三浦大輔の相性が非常によく合い、原作への愛も感じ、原作をさらにブラッシュアップさせた中身に仕上がっている。
また役者全員がそのキャラクターに見事にハマり、演技も抜群に上手い。
こういった作品に出会う為に、邦画を見続けている。