劇場公開日 2017年1月28日

「縁の神」破門 ふたりのヤクビョーガミ 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0縁の神

2017年6月25日
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鑑賞方法:DVD/BD

笑える

楽しい

興奮

しがない建設コンサルタントの二宮とヤクザの桑原がいきなり顔馴染みで始まる。
シリーズ小説の5作目の映画化なんだとか。
初っぱなから進行形で戸惑うが、それも最初だけ。
このテンポにノれたらこっちのもん。
コテコテの関西弁のボケとツッコミのようなやり取り、応酬、意外とハードなアクション…。
見る前はまるで興味無かったが、いざ見てみるとなかなか、ヤクザとカタギのバディ・ムービー。

とある映画プロデューサーから出資話の相談をされた二宮。
知り合いで桑原の組の若頭が出資してくれる事になったが、そのプロデューサーが金を持ち逃げ。
二宮と桑原は金を取り戻す為、大阪からマカオまで。
さらに桑原がライバル組と揉め事を起こし…。

騙し騙され、追って追われの話も面白かったが、主演二人の掛け合いが何よりの魅力。
佐々木蔵之介の狂犬ヤクザ。
真面目な役が多い印象の彼だが、ヤクザ役がこれほどハマるとは!
雰囲気も鋭い眼光も、「アウトレイジ」に出れそうだ。
頭がキレ、腕っぷしも強く、非情ながら、一本筋が通った極道の漢。
…と対する関ジャニ∞の横山裕のヘタレっぷりが笑える。
桑原から逃げろと言われ、本当に彼を置いて逃げてしまう、ある意味桑原以上の非情?(笑)
常にトラブルに巻き込まれ、振り回され、口から出るのは愚痴、愚痴、愚痴、ツッコミ。
桑原からは頭空っぽと馬鹿にされてるが、時々頭も回り、終盤彼がいつまでもヘタレじゃない場面もそつなく。

一番の曲者は自称映画プロデューサーの小清水ではないだろうか。
言葉巧みにヤクザから金を騙し取り、二宮の同情を誘い…。
度々バレて桑原からボコられるが、それでも懲りず。
橋爪功がさすがの巧演。
関西出身者にこだわったというキャスティング。雰囲気も関西弁も見てて聞いてて楽しいくらい。
残念だったのは、女性キャラ。北川景子はやっぱり美人だし、橋本マナミも色っぽいが、それほど話に絡まず、勿体無い。(北川景子なんて友情出演レベル)

関わったら必ず面倒になり、お互いを疫病神と陰では言うが、切っても切れない腐れ縁の神。
続編が作られたら、
是非とも見てみたい…いや、絶対見るで~!

近大