劇場公開日 2016年10月29日

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「熱くて温かい」湯を沸かすほどの熱い愛 aMacleanさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0熱くて温かい

2019年8月24日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

泣ける

幸せ

だいぶ前に録画したものを、ようやく鑑賞。早く観ればよかった。

役者陣が素晴らしい。回想シーンが1つしかなく、それがとても意味が深い深い伏線となるのだけど、あとはすべて現在時点で語られる。それだけ展開は単調になるはずなのだが、役者人の自然な演技に、すぐ傍で物語を見ているような感覚になる。特に主人公双葉役の宮沢りえが素晴らしい。杉咲花、オダギリジョーなどもA級なのに、それらが霞むほど印象的だった。

物語は、赤木春江ばりの銭湯の肝っ玉母さん双葉(ふたば)の、ある半年くらいの話なのだが、そこにドラマが詰め込まれてくる。すべてが彼女の溢れる愛を受けた人たちのドラマだ。メインは娘の安澄(あずみ)役の杉咲花となるが、双葉の強烈な想いと、それを受け止める安澄の成長に感動する。だらしない旦那のオダギリジョーは、ヘタレなりに双葉の事を思う。しょうもない経緯から、一緒に暮らすことになった小学生の鮎子(あゆこ)。子連れの探偵、ヒッチハイカー。双葉は、不思議な人達に好かれ、それぞれハッピーになっていく。

ありきたりといえばそうだが、演者の力だろうか、いつのまにか物語に取り込まれてしまっていた。賛否両論あると思うが、自分としてはとても良い作品だと思う。

AMaclean