「惜しい！」ライフ・アフター・ベス　ぱんだまるさんの映画レビュー（感想・評価）

デインデハーン主演で、予告編でおもしろい匂いを感じたこともあり劇場へ観に行ってきました。
結論から言うとおもしろい！期待通りだった！……エンディングまでは(´д｀)

そう、エンディング。幼なじみとのロマンスを匂わせて終わるのがなんだかなあ。
唐突であまりにとってつけた感。劇途中で幼なじみは出てくるし、絡みもあるがそこはベスとザックの絡みを単に面白くするだけのモブキャラ。すぐに退場。もっと出番があって、絡みも多ければわかるが、この締めは……うーん。
一度目のベスの死に直面した主人公の落ち込みよう。これをやればよかった、こう言えばよかったと後悔でいっぱい。うまくベスの死を受け入れられなかった彼。
それを二度目の死で繰り返さないように、物語的に主人公が恋人の死を受け入れて前に歩き出す「未来」を感じさせる終わり方で閉めたい、それには手っ取り早くわかりやすい「良い変化としての新しい人間関係の開始」で幼なじみの彼女とのこのラストになったと思うのだが。
しかし。しかし。これじゃベスがあまりに可哀想じゃないか。この作品で描かれたベスとザックの時間は何だったんだよ！と。彼女が死にました、はい次の女に乗り換えましたという風にしかまあ見えなくて。
最後のベスとザックのハイキングで、流した私の大量の涙を返してほしいぞ(´･ω･`)

とにかくラストが残念。終わり悪ければすべて悪い、的発想になってしまい、全体の評価が下がった。あくまでもザックとベスで終わってほしかった……。

話の構成としてはベスの初回の死に関してバッサリ省略したことに始まり、この省略具合が大変上手いと感じた。観ていてだらだら感はいっさい感じなかった。上映時間も話の丈に合っていたと思う。