64 ロクヨン 前編のレビュー・感想・評価
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早く後編見たいです。
NHKのドラマをみていたので、おおまかなあらすじを知ったうえで映画を見ました。
とても重たく濃いですね…
ピエール瀧版も当然よかったのですが、こちらはこちらでさすがです。
来月ロケ地見学に行く機会があるので、じっくりチェックしてから
後編を見たいと思います。
原作、映画を知らなくても
一人の将自余がいなくなり殺された、警察は犯人を見つけるために奔走するという、ただ、単純名内容ではなく関わる人々の様々な思惑や感情が交差して絡んできます。
個人の意見や感情は組織の中では脆い,-時としては邪魔になる。
でも、それが行動のきっかけになり、動き出してしまうこともある。
目をつぶって上からの命令に従っていれば楽なのはわかっているし,世間の人間は大抵、それに素直に従ってしまう。
でも、それが素直に納得できない人間がいる。
三上という人間は広報という立場でありながら刑事の面も持ち合わせている為に非常に悩みね苦しみます。
でも、そこが魅力で強みであると思うのです。
人の立場や気持ちが変わり、昭和から平成へと写り変わって時だけが流れていく。
犯人がわからないまま、ただ、ゆっくりと。
後編への期待が高まります。
観客に高齢者が多く、見終わった後、原作を持った方を店内で見かけたのもわかります。
続きを読んだとしても映画館で知りたいと思ってしまう気持ちがわかります。
忘れてはいけない。人が、死んだんだ
原作がベストセラーで、NHKドラマ版も大好評。
そうなると、映画版に賛否両論出るのは必至。
本作に限った事じゃないが、必ずしも全員が原作を読んでいる/見ている訳ではない。自分も原作未読が多いが、別にそれを恥じてはいない。
新鮮な気持ちで見れるし、映画版は原作未読でも楽しめるかという醍醐味がある。
その点、本作はクリア、いやそれどころか、非常に満足であった!
平成も28年が過ぎ、もはや遠い昔になりつつある昭和。
ましてや、たった七日間しか無かった昭和64年など記憶に留める間も無く過ぎ去った。唯一の記憶は昭和天皇崩御のみ。
当時小学1年生だった自分も、CMすらナシで昭和天皇崩御を報道し続けるTVに飽き、友達とゲームをしていた記憶が辛うじて残ってるくらい。
もし、その七日間に今も取り残されている者たちが居たら…?
昭和64年に起きた少女誘拐殺人事件。
時代が平成となり、人々の記憶から忘れ去られ、未解決のまま時効まで後1年を迎え…。
勿論フィクションだが、実際にあっても全くおかしくない。
個人的な印象としては、前編は64事件の進展さほどナシ。
いよいよ事件が大きく動く…という所で終わり、本当の見せ場は後編までお預け。
おそらく原作既読者には見逃せない伏線張られ、少なからず事件のある隠蔽が明かされるも、全体的にかなりのスローペースで、肩透かしを食らうかもしれない。
が、前編は人間ドラマなのだと感じた。事件に関わった人々の“今”を、丹念にじっくり描く。
主人公・三上は、かつて64事件捜査にも当たった元刑事で、今は広報官。
上層部と記者クラブの間で押し潰される日々…。
彼には64事件にしがみつく理由があった。
刑事として事件を解決出来なかったからだけじゃない。
遺族の雨宮は娘を失った。
そして三上も娘の失踪という問題に苦しんでいる。娘と確執を残したまま…。
死と失踪はまるで違うかもしれないが、同じ一人の父親としての娘への思い。
三上が雨宮に心情を重ねても無理は無い。
あの日から時が止まったままの雨宮。
その時のあるミスと隠蔽により人生を狂わされた関係者。
焦燥、悲しみ、苦しみ…。
その事を、多くの人が知らない…。
三上が記者クラブと対立している原因のとある人身事故。
本作のクライマックスで、三上が記者クラブの一同にある話をするシーンがあるが、凄まじく引き込まれた。
それは、警察が隠した人身事故で亡くなった老人の話。
その老人の人生は決して幸福ではない。ずっと陽の当たらないような人生。
そんな人生のささやかな幸福…。
その事を、誰も知らない。
それどころか、死んだ事すら公にされない。
人が、死んだ。
それが、どんなに悲しい事か。
被害者の声を、消し去ってはいけない。
忘れてはいけない…。
出るわ出るわ、覚えるのが一苦労なほどの豪華キャスト。
ベテランから若手まで全員が重厚な演技を見せる。
一人一人語る事は無理なので、ここはやはり、主演の佐藤浩市。ほぼ出ずっぱりで、作品を背負って立つ名演と存在感は圧倒的。
メジャー作品では出来にムラがある瀬々敬久。昨年のSFアクションの憂さを晴らすような骨太演出。
後編も見ないと本当の感想は言えないが、現時点では見応えありの4点。
後編次第では変動あり。
後1ヶ月、待ち遠しい!
予習しないと、勿体ないドラマです。
この、映画を見る前に、NHKドラマを、再度見て、こちらのレビューも参考に予習しました。
お陰で、いろんな伏線が、見えて前編の面白さが倍増して良かったです。
なんといっても、河原にポツンとある電話ボックス。
雨宮の、指のアップ。変わっていく髪型。
仏壇の下に隠す何か…。
幸田役の吉岡秀隆の、バックで騒ぐ女子の声。
警察組織には、警務部と、刑事部がある事や、県警と、警視庁やら、広報の役目、キャリアなど、少し、知識があると、いろんな台詞が、入ってきます。
私的には、NHKドラマの方が、主役の三上もピエール瀧のが昭和っぽいし‼
それぞれの、役者さんの、迫力や人間臭さも感じましたが、映画でしか見れない画面の広さは、良かったです。
ただ、奥田瑛二のわかりやすい台詞で、理解出来た事も、あり助かりました。
前半の、好きなシーンは、広報の蔵前君が地道に、捜査した事で、広報と報道陣の気持ちが1つになる場面でした。
後半では、落合役の江本佑に、期待します。
昭和は遠くなりにけり・・・
昭和最後の年64年に地方都市で起こった児童誘拐事件。警察内部の通称「ろくよん」を巡り、時効となる平成14年と事件当時を県警の広報官三上の眼を通して描いて行く。
横山秀夫の原作に主演は佐藤浩市、先にTVドラマの放映ではピエール瀧。
昭和を表わす数々のアイテムに目を凝らす。電話、車、テープレコーダー、テレビ、ラジオetc……
中でも小説では困難な音の再現が、映画では強力な印象を与えている。
そしてその音こそが、この物語の鍵を握る。
大人の鑑賞に応える本作の後編に期待したい。
記者クラブって何?
(2021.1.8.)公開時にすぐに見て以来の久しぶり鑑賞。「初恋」の窪田くんだったんだー、綾野剛が警察広報のセカンドだったのかー!当時は全然気にもしてなかった。後は大体覚えていた。
刑事や殺人・誘拐事件モノって、国柄がでるというか、それぞれにお家芸があるんだな、ということを今回、思った。義理人情、組織内の人間上下関係、各個人の家庭問題などで涙腺刺激の足し算系。でなければ、ハチャメチャ或いはクールにまとめる引き算系。エンドロールで小田和正の歌声が流れるから、これは前者かな。
それにしても、記者クラブって何だろうと思った。警察の中に部屋もらってインフラ使わせてもらって、ってちょっとおかしくないのか?と思った。情報とるためか親睦か目的不明の記者と警察広報との夜の会食。「あの人たち、みんないい方です」っていう広報婦警の台詞には❓️でした。いい人、悪い人じゃないでしょう?自分・彼らの立場、自分・彼らの収入はどこからか、自分・彼らの役割は何なのか、っていう意識ないのでしょうか?マスコミの存在意義はどこにあるのでしょうか❓️
これぞ群像劇
今年観た邦画の中で個人的には1番かなと思います。
佐藤浩市扮する三上の刑事としてのプライドと父親としての葛藤が上手く描かれています。
幸田メモが何なのか、新しい誘拐事件がロクヨンとどう関連しているのか、後編に期待です。
小田和正のテーマ曲も作品にマッチしていて素晴らしい。
結構良い
結構前から予告編がかかっていて「〈昭和64年〉って言いたいだけでしょ」ってかなり不信感を抱いてましたがひょんなことから鑑賞。意外と骨太な作りになってて、楽しめました。後編も楽しみ。瑛太が良いですね!榮倉奈々の自意識過剰なイライラされる感じもリアリティ出てる。
そんなに?
評価が高いなーと思いました。
ぎゅっと圧縮して1本にできるんじゃないかなーと思いました。
佐藤浩市さんの演技は好きだし、久しぶりに筒井道隆さんも出てるし、本当に役者はすばらしい。
でも、後半を見逃してもさほどガッカリしなさそうな、、、。
台詞の応酬で展開していき、退屈でした。
閑職で窓際っぽい警察署広報官である佐藤浩市に同情し共感し「後編」に期待をつなぐ「前編」
Movix堺で映画「64 ロクヨン 前編」を見た。
平日で午後7時ごろからの上映回だった。
観客は我々夫婦子供を含めて15人くらいだった。
ベストセラー作家・横山秀夫の著作で、
2012年「週刊文春ミステリーベスト10」第1位、
2013年「このミステリーがすごい!」第1位など
高い評価を得た警察小説「64(ロクヨン)」を映画化した2部作の前編らしい。
「半落ち」「クライマーズ・ハイ」などで知られる横山秀夫と言われても知らないしわからない。
その両方の映画の存在は知っているのだが残念ながらどちらも見ていない。
映画「64 ロクヨン 前編」はテレビCMや映画館の予告編を見たくらいで、特に予備知識を持っていなかった。
昭和の最後の年に、子供が誘拐され、警察が犯人を追い詰めるクライムドラマかと思っていたが違っていた。
少なくとも「前編」は。
警察の刑事部に長く勤め、あと数年で定年を迎えるであろう佐藤浩市は現在は地方警察の広報官である。
その部署ではトップであろうと想像するが部下は綾野剛と榮倉奈々ともうひとりの男性がいるくらいである。
言うなれば閑職で窓際っぽい部署なのかもしれない。
直接の部下の綾野剛にも「広報官なんてどうせ腰掛けでしょう」と言われている始末である。
佐藤浩市は「前編」では最初から最後まで出ずっぱりである。
警察署内では椎名桔平や滝藤賢一や奥田瑛二や三浦友和らや仲村トオルにまったく頭が上がらない。
また、署内の記者クラブと直接折衝する部署でもあるのでその突き上げが非常に強い。
警察官で数十年勤め上げてそこそこの地位まで来たはずなのに、
見ていてつらくて精神的にきつい仕事であるように見えた。
「前編」の9割方まで終わった時点でなにやら騒々しくなる。
新たな誘拐事件だ。
ここからやっとサスペンスミステリーぽく展開するーと思った瞬間に幕が降りた。
これはこれでなかなか面白い展開であるし、こういうのもありかなと思った。
早く「後編」を見たいのだが、「後編」は1ヵ月後の6月にならないと公開されないのだ。
満足度は「後編」への期待を込めて5点満点で5点☆☆☆☆☆です。
カット割りと編集がイマイチ
邦画をほとんど見ないのは、クサいのと力んでるのとチープな作りがイヤだから。
本作はかなり平常心で見ることができたが、原作未読なことと、警察内部の上下関係や軋轢を知らないため分かりにくい点もあった。
いい人が生きにくい世の中ではあるが、昔ながらの人情劇を通したことは、日本人には受け入れられると思う。後半に期待。
良作日本映画
久々に良作な日本映画を観ましたな。
絵の質感が良い。
暗めと言うか、湿度と言うか、
これぞ日本映画的な質感。
人の感情それぞれが静かに蠢く感じ。
それが後編で一気に動き出す予感、上手く描けてると思います。
俳優力もひしひしと感じました。
佐藤浩市を中心に、新鋭対ベテラン、ベテラン対ベテランといった役者魂感じます。
いやぁ、佐藤浩市は日本映画に非常に重要な俳優の一人ですな。
星の数は「取り敢えず」です。
本当の評価は後編を観てからにしたい!
良い映画を観た!
重厚な人間ドラマ
昭和天皇崩御のためたった一週間だけの昭和64年に起きた誘拐事件に端を発している。
それから14年たったところから始まる。
当時は刑事だった三上が広報官となり警察とマスコミ両方から敵対視される。
原作ではノイローゼになってもおかしくないんじゃないかと思うような警察内でのイジメや攻撃が細かく描かれているが、流石にこの辺りは思ったよりサラッとしてましたね。
しかし三上演じる佐藤浩市さんの演技は鬼気迫るものがあり映画に緊張感が溢れていました。
映像には原作を読んでいたので、ところどころにラストにつながるヒントが散らばってましたね。思わずニヤリとしてしまいました。
上映時間ですが原作を丁寧に描いているからかもしれないがやはり長くなってしまっている。
この辺りは何とかもう少し短く編集出来るのではないかと思わずにはいられない。
前半のクライマックスが記者クラブとの丁々発止のやりとり。
そしてラスト。
ついに事件が起こってしまう。
原作でも後半からの怒涛の展開が起こるのですが、この前後編に分けてしまうというのは流れとしてここで切ってしまうのが残念だ。
映像も暗めで逆光を使うなどして効果的だったが、残念なのはタイトルで『64』のフォントが何故あのフォントにしたのかと、そこはセンスを疑う。
単純に、「良かった」
標題には、単に「良かった」とかいたが、実は「すごく良かった」と言いたい。
主役の佐藤浩市が目立ちすぎるためか、他の役者の演技がビミョウにわざとらしくも感じるものの、そんなのを差し引いてもあまりあるくらいに主役の存在感があった。
後編も絶対見るでしょう!
人の死は新聞の切り抜きでも争いの道具でも無い
昭和天皇崩御により、たった七日間で終わりを迎えた昭和64年。
その七日間に起きた未解決の少女誘拐殺害事件・通称“64(ロクヨン)”。
当時の捜査員で、現在は広報部に身を置く警察官・三上を中心に、
“ロクヨン”事件に翻弄される人々、そして事件を巡る警察内部の闘争などを描くサスペンス大作。
原作未読だが、NHKドラマ版は鑑賞していたので大筋は把握済み。
おまけに前後編で公開される大作映画の前編に当たるということで
「筋も知ってて長尺だと途中退屈するかも」なんて思っていたが……
杞憂も杞憂でした。
重厚でありながらも鈍重にはならず全く中弛み無し。
濃密な人間ドラマとサスペンスによって、最後の最後まで
スクリーンに釘付けにされる、見応え十分な作品だった。
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若手からベテランまで超豪華なキャストが揃った本作だが、皆、堅実で良い演技を見せている。
娘と夫を想う夏川結衣の健気な笑い顔、滝藤賢一の振り切った外道っぷり、
永瀬正敏の燃え尽きたような目、瑛太の蔑みきった目、上司を想う綾野剛の根性、
お飾りにはならないという榮倉奈々の決意、日の光を浴びる窪田正孝の慟哭、
印象的な演技はいくつもあった。しかしながら、
主演を務める佐藤浩市はさすがの存在感・安定感。
終始自分を押し殺すような重い表情が崩れる瞬間が素晴らしい。
被害者宅の仏間で思いがけず狼狽える場面や酔いながら心情を吐露する場面ではこちらまで
泣きそうになってしまったし、終盤である決意を固めてからの僅かに和らいだ表情も見事!
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「雨宮さんはまだ、昭和64年のあのたった七日間に取り残されている」
あの印象的な台詞。
永瀬正敏演じる雨宮、佐藤浩市演じる三上をはじめ、数多くの人物が
“64(ロクヨン)”事件が起きた昭和64年1月から抜け出せないままでいる。
たったひとつの事件、たったひとりの死。
世間がいつか忘れてしまっても、事件に関わった者達は決して忘れられない。
そのたったひとりを救えなかった、自分のせいで救えなかったという後悔が、
事件に関わった多くの人間に長い永い責め苦を強いている。
その一方で繰り広げられる醜い闘争劇。
組織の目的に利用され、そして個々人の職務や保身の意識に翻弄され、
蔑(ないがし)ろにされてしまう被害者たち・加害者たちの人間像。
1人の人間が死んでしまう、消えてしまうということの重みを、誰も彼もが忘れてしまってはいないか。
人の死は権力争いの道具でもなければ新聞の切り抜きでもない。
それを忘れてしまってはいないか。
終盤、記者たちの前に、刑事としてではなく1人の人間として立つ三上。
彼は「手前が可愛いだけ」だった自分を悔い、「他人のことを自分のことのように
考える人だった」という、かつての誇り高い自分を取り戻そうとしている。
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後編、
三上は更に複雑化する刑務部と警察部の権力争い、そして記者クラブの猛攻撃に板挟みとなるが、
果たして彼は取り戻しかけた自分の道を守り通すことができるのか。
そして未だ残る数多くの謎。
上層部がひた隠しにする“幸田メモ”とは?
再び発生した誘拐事件と“ロクヨン”事件との繋がりは?
そして、全ての根幹である“ロクヨン”事件の犯人は明らかになるのか?
NHK版で結末を知っている身からすれば、実はすでに数多くの伏線が散りばめられている。
ぐああ、もし記憶を消せるのなら、真相に関する記憶を消してもらいたい。
結末を観て鳥肌が総毛立ったサスペンスドラマは久々だったから。
まだ前編なので最終的な評価はお預けだが、今のところ、判定4.0~5.0で揺れている。
監督の前作の出来がだいぶ不味かっただけに若干不安視していたのだが(失礼)、なんのなんの、
サスペンスとしても人間ドラマとしてもガッシリとした見応えで、ものすごく面白かった。
やあ、今から後編が待ちきれない。
<2016.05.07鑑賞>
ダントツ、滝藤さん
全体として、スキがなく、なので正味1時間位の上映に思える。カラー、風の赴き、臨場感、素晴らしい!
主役の方も、さすが!です。滝藤さん、永瀬さん、吉岡さんが、本当に良い、ストーリー自体、誰を中心に持ってきても面白いですものね(誘拐事件で面白いは、ないか)
後編の前売りチケット、早く使いたいよー
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