劇場公開日 2015年8月28日

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わたしに会うまでの1600キロのレビュー・感想・評価

全102件中、1~20件目を表示

4.0俳優、監督、脚本の才能が相まって生まれた秀作

2020年4月26日
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鑑賞方法:DVD/BD

C.ストレイドによる自伝的物語を、売れっ子作家ニック・ホーンビィが脚色した人間ドラマ。ホーンビィといえば、キャリアの原点において自身のスポーツ・エッセイを自らの手で映画用に脚色したことでも知られているが、本作もこれに似たかなり大胆な脚色を行っている。その結果、核となるエッセンスを極上のユーモアとエモーションが巧みに支えた、思わず胸の熱くなるような重厚なストーリーラインが誕生した。そこに主演のリース・ウィザースプーンによって体当たりで演じられる等身大の人間像が加わり、「自分を変えたい」「人生を変えたい」「自分の中の母の記憶と向き合いたい」という感情が少しずつ天高くに向けて昇華されていく。ジャン=マルク・バレ監督ならではのヒリヒリする内面描写も素晴らしく、特にフラッシュバックを多用したイメージの連鎖は観る者の心をえぐってやまない。かくも俳優、監督、脚本の才能が絶妙に相まって生まれた秀作である。

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牛津厚信

4.0リース・ウィザースプーンという傑物

2024年3月17日
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鑑賞方法:DVD/BD

リース・ウィザースプーンって求められた役柄を過不足なくきっちりこなすよね。

主役なら主役、脇役なら脇役をきっちり。
おバカな可愛い子ちゃんでも、微妙にムカ付くタイプの優等生でも、献身的な奥様でも、隙のないキャリアウーマンでも、だめんずにハマるOLでも、金持ちでも、お金持ってない階層の人でもきっちり。

そりゃもう、きっちりと作品のムードに調和してる。

で、下品な振る舞いを演じても演技に品があって、愛嬌があるから悲壮感を漂わせても見てる方はイヤな気持ちにならなくて、お顔がそれほど美形じゃないからパフォーマンスにコクがあるっていうか、良い加減で印象に残っちゃう。

そんなリース・ウィザースプーン(1976年生、公開時38歳)が、プロデューサーとして製作し、自ら主演した本作、すごく複雑な役どころだと思うけど、どのシーンでもすごく本物っぽく見える演技だし、お母さん役のローラ・ダーン(1967年生、公開時47歳)とは9歳しか年齢差がないのに、確かに親子に見えるのが恐ろしい。

この人、どれだけ自分を客観視して自己分析、自己演出して、どれだけ自分をコントロールしてるの!?

この作品、凄い作品ではあるんだけど、人生の苦境に陥った主人公が旅に出て生まれ変わるって話で、要するにお遍路さんの物語。お遍路行路の過程で自分と対話したり、贖罪したり、自然の雄大さを思い知ったり、他人の優しさに触れたり、本作では要するに「親離れ」(と、私は解釈しました)をしたり、そういう映画や小説はゴマンとあるでしょ?でも本作では宗教性とかスピリチュアルなアプローチは一切なくて、非常に理性的で清々しい印象。

プロデューサーとしてこの原作をセレクトして、主演俳優として過酷な役柄をやり遂げて、えらく真っ正直な作品を作り上げちゃった。

すごく地味だけど、かなりの力技を必要とする作品だと思うんですよ、こういう作品って。なのにプロデューサーと主演俳優を両方務めるなんて、何気に途方もない荒技なんじゃないの?

だって俳優としての演技だけ見ても、アカデミー賞を獲得した『ウォーク・ザ・ライン 君につづく道』(2005)に決して劣らないパフォーマンスだと思います。これやりながらプロデューサー業までこなしてたとか、ちょっと信じられないレベル。ホント恐ろしい。

実際、凄い人なんだろうなぁ…リース・ウィザースプーンって。

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ケンイチ

2.5お母さんへの想い

2023年8月23日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

難しい

お母さんが主人公や弟を貧しい中でも頑張って可愛がって育ててくれたけど、幸せな人生を送れないまま早くに死んでしまった事が悔しくて理解出来ず荒れてしまったのだろうな。親が幸せな一生ならば亡くなっても寂しく悲しいけれどそれ程苦しくない。彼女の気持ちは理解出来る。

ところでストーリーから話はそれるけれど、彼女の無謀な旅はかなり行き当たりばったりで、(彼女より用心深い)私にとっては信じられない話ばかりだし、「ゴミを山に捨てるなー!」と別の視点で呆れてしまった。

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見聞

3.0評価が高いが自分にはあまり響かなかった

2023年7月1日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

映画批評サイトでは評価が高いが、自分には何も響かなかった。
離婚や母親の死が辛いのは分かるが、それとドラッグや浮気に明け暮れるのは話が別で、しかもそこから立ち直るために1600キロ歩くというモチベーションもよく分からかったし、その道中のどんな経験・瞬間が主人公の心を癒し「わたしに会う」ことを実現したのかもよく分からず、全体的に共感できない作品だった。

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にち

3.5PCT=人生?

2023年3月19日
PCから投稿

実話であることにも、こんな道があることにも驚いた。
いつかアメリカ横断、縦断してみたいとは思っていたけど、「歩いて」なんて発想は微塵もなかった。
PCTを歩くためのガイドブックまであるなんて、なんて国。

ただただ歩く。
その毎日は孤独だけど、ゴールがあるから歩けたのか。
人生みたいなもの?

自分と向き合うための時間が、そしてそのために歩くことが、彼女には必要だったのだろう。
期待してなかったのに、思った以上に引き込まれてしまった。

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UNEmi

3.0実話に基づいて、

2023年2月18日
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母の死をきっかけに、その母と向き合う自分探しの旅、といったかんじ。

旅慣れしていないのが分かるくらい余分な物をたくさん詰め込んでとにかくひたすら歩いていく、

カナダからアメリカへ向かう旅人たちには有名な道があるそうで、
でも女性はほぼいないから危険ともとなりあわせ、

これをリースヴィザスプーンが演じるんだって、人だけで見たけども、作中の彼女はぜんぜん美しくないし、かっこよくもないです、

旅を終えて過去のだらしない自分や母との関係とも向き合えて少し満足できたかなといったかんじ、

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C

4.5自然のままにあるべきもの

2021年12月5日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

知的

半世紀を目前に、生きた証が欲しいと思う。私は何も成し遂げていない。ダラダラ生きているだけではもったいない。

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kana

4.0何度でも立ち上がって前へ進むこと、、、

2021年8月20日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

悲しい

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ポップコーン男

4.0大自然は好きですが1600㎞は歩けないな~(笑)

2021年1月21日
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怖い

幸せ

僕はかなりのインドアなので、近場の景色のいい場所で心地いい気分を味わったら家に帰りたくなっちゃうんです(笑) 散歩は好きなんですが、長旅は観るだけでいいかなあ~なので映画はよかったです(^-^) 旅番組なども好きです、出演者によりますが(笑)「人生をやり直すために新天地を求めて」でしたら実際に遠くまで行くかもしれません♪

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映画は生き甲斐

4.5WILD

2020年11月16日
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泣ける

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あみ

3.5こんな映画だったのね!

2020年10月29日
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もちろん主演のリースウェザースプーンの体当たりな演技は観る者の心を打つし、リアリティがありました。
あと回想が途切れ途切れ入る編集も、実際に長い旅路をゆくとこんな状態になるんだろうなと思わせる感じがあった。

やっぱり人は母親の呪縛からは逃れられないものだよね。

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JYARI

4.0ひたすら歩く、ひたすら生きる

2020年9月5日
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何のために自分は生きているのか。
生きていることに何の意味があるのか。
途中で生きることをやめたい。
でも、立ち止まらずに生き続けなきゃいけない。

生きる を 歩く に、
重い荷物 を 様々な苦難 に、
置き換えればいい。

彼女がひたすら歩いてわかったことは、

これからも歩き続けて行かなきゃならない。
生きる目的は、生きることにある ということ。

過去に色々あって、未来にも色々あるだろうけど、
生きたい意欲は、食べたい、眠りたいということに等しい。
生きることの意味は考える必要なく、生まれた時から備わっているもの。

目に見えない未来こそが希望。それが耐えられない未来だとわかってしまったら、それこそ"死に至る病"だ。でも未来はわからない。わからないことは素晴らしいことだ。

ゴチャゴチャ考えず、
"時間を味方に、時々出会う苦しみも悲しみも楽しみも嬉しさも全てを受け入れ、ひたすら歩むことが人生の目的だ"

それを知る旅の物語。

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totechinsyan

3.5どこまでいくの

2020年2月23日
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旅に終わりはない
そんなの簡単な解決だって言われても難しいことがある。不器用だから

不器用だから全部捨てて、1から必要なモノを集めて

歩き始める

不器用じゃ無かったら四畳半の部屋で解決してしまう人もいるだろう

でも自分で解決するには歩かなけれならない

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さる

2.51600キロ歩いたからって何なのだ?

2019年10月6日
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鑑賞方法:VOD

悲しい

単純

母の死、夫との離婚を機に人生を一からやり直す為、1600キロのトレイルを3ヶ月程で踏破した女性:シェリーの実話を元にした映画。

覚悟はある様ですが、1人キャンプもした事無い様な女性ではトレイル困難の各オチが分かり、盛り上がらず。

主人公:シェリルの回想も入り、悲しい過去と自分を見つめ直す旅内容になっておりますが、語りすぎ。
これが本編トレイルの内容や面白さを邪魔していると感じてしまった。内容がありきたりで余り面白く無いし、シーンも多過ぎる。中途半端に入れてくる。

各地様々な人達の出会いは良いのだが、シェリルには余り活かされてもいない様な気もします。活かされているのは序盤のトレイルについて教えてくれる男性と最後の少年ぐらいか?。

なんだかんだでいつの間にか終点らしく、いつの間にか彼女が自分に納得して映画は終わってた。。。
彼女まともに歩いてない様な🤔

ちなみに制作はTSGエンターテイメント。ああ、あのサーカス映画を作った映画か。語り過ぎるんだよなこの会社。私には合わない訳だw

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巫女雷男

4.0こういう冒険の映画はいいな〜 自分じゃ出来ないけど…やりたくはなるな

2019年9月8日
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こういう冒険の映画はいいな〜
自分じゃ出来ないけど…やりたくはなるな

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ひでを

2.5孤独にはなれない

2019年3月18日
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旅の映画がすきです。

しかし、こちらは旅に出たくなくなる映画。
冒頭から脚を負傷したシーン。

いろんなものと決別する旅
失ったものを思い出すたび
悪い人なんて出てこない
自分が最も、悪で愚かだから。

主人公は、辛く、大変な旅路を行きます。

人間、身1つあればどうにかなる
しかし、それは美人だけ。

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Ayaka

4.0モンタージュ

2018年11月15日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

今日の作品はフレンチカナダ人監督ジャン=マルク・ヴァレ監督の作品をご紹介。

リース・ウィザースプーンがアカデミー賞主演女優賞でローラ・ダーンが助演女優賞でノミネートされたことでも話題になりました。

ジャン=マルク・ヴァレ監督はダラス・バイヤーズクラブ (Dallas Buyers Club)で一躍有名になった監督です。彼はマーティン・ペンサと共に自分の作品を編集まで行います。

そこで今日は、映画編集の基礎となっているモンタージュについてご紹介しましょう。

モンタージュ (Montage) はもともとフランス語で、映画編集におけるモンタージュとは、実際にみなさんが映画館で見ている映画そのもののことを言います。

具体的にいうと、別のカメラアングルや別の時間軸の2つのショットをつなぎ合わせることをモンタージュと言います。つまりは、現代の映画そのものがモンタージュで出来上がっています。

実際に我々が現実世界で見るときには、視点を切り替えたり、別の場所にジャンプすることはないですよね?映画の世界ではそれが当たり前ですが、それが映画たる最初の所以でもあります。

この映画では、そのモンタージュで遊びまくっていました。

この映画の構成自体がそうなのですが、パシフィック・クレスト・トレイルを歩きながら、それまでに彼女が経験した出来事を回想するというような形式で映画は進んでいきます。

あえて時間軸を一方向に進ませず、PCTを歩いていく中で、実際に主人公が見たもの、感じたことをモンタージュでつなげていくことで、彼女のそれまでの人生を視聴者が主観的に見ることができるようになっています。

このモンタージュを使うことによって、映画は現実よりも一つ次元の高い超現実的なものになっているのです。

たとえば、写真を見たときに、その思い出に浸る瞬間は誰にでもあると思います。しかし、それは実際にその時の映像が見えるのではなく、頭の中で回想し想像しているだけです。

映画ではそれを実際にスクリーンに映します。つまりは、視聴者はキャラクターの頭の中を疑似体験できるということです。それによって、自分の体験と重ね合わせて、ときにはそのキャラクター自身に自分を照らし合わせたり、ときには映画の世界からそのキャラクターを見つめることもあります。

毎回言っていますが、映画はキャラクター。

モンタージュはキャラクターアーク以外の役割もありますが、映画のキャラクターに命を宿す一番大事な手段だと思います。

だから編集はすごい。編集があってこその映画です。

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Editing Tell Us

4.0ふたたびサイモン&ガーファンクルが沁みる

2018年7月21日
Androidアプリから投稿

新しい映画なのに、いきなりサイモン&ガーファンクルの「コンドルが飛んでいく」。

そしてずっと期待は裏切られなかった。
放浪の旅、、
男たちならよくする。
しかし若い、筋肉もついていない
女性の1600キロは驚きだ。

生命力があるのだろう。

さいしょ、イージーライダーなどを思い出したが、結末が明るくてよかった。

自暴自棄のまま、人生を鬱のまま過ごす人もいるが。
彼女には心的なエナジーがあったと思う。

一点、気になったのは彼女が日焼けしてなかったこと。

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ゆっこ

4.0よかった

2018年3月19日
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自分を変えたくて
新しい自分を発見したくて
哀しみもぜんぶ背負って歩き続ける
哀しみがあるから幸せも感じられる
人がこわかったり、でも人に助けられる
自分を見失いながら、それでも自分に負けないで最後まで歩き続けた主人公の強さに拍手したい

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Blue.

4.0人間って… めんどくさいから楽しい

2018年3月15日
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「ただ歩いてるだけじゃねーか
それで何がどうなるんだよ」
とお思いの方は少なからずいると思います

歩き出すきっかけなんて何でもいい
良いことでも悪いことでも何でもいい
沢山歩かなくたっていい
ほんの少しだっていい
遠くへ行かなくったっていい
近くでもいい
アスファルトだっていい
平らな道でもいい
サンダルでも下駄でも何でもいい
手ぶらでもいい
何かのついででもいい
目的地が無くてもいい
朝でも夜でもいい
冬でも夏でもいい
松葉杖だっていい
車椅子でもいい
雨降りでも雪でもいい

胸を張って歩けばいい

ひとりがいい

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カルヴェロ