劇場公開日 2018年10月6日

  • 予告編を見る

「 17世紀オランダのチューリップ・バブルを知り、アリシアの美しさに見惚れた作品」チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0 17世紀オランダのチューリップ・バブルを知り、アリシアの美しさに見惚れた作品

2019年10月6日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

知的

難しい

幸せ

 この作品は、フライヤーの美しさとその紙上に記載されていた”花に狂い、愛に狂う”という、赤江獏作品のタイトルのような妖美なフレーズと”フェルメールの世界から生まれた物語”というコメントを観て、即、鑑賞を決めた。

 17世紀のオランダ・アムステルダムの孤児院で育った美しい少女ソフィア(アリシア・ヴィキャンデル)が歩む人生を当時の風習、衣装も含めて鮮やかに描き出している。

 それにしても、錚々たる俳優達の顔触れである。
クリストフ・ヴァルツ(コルネリス・サンツフォールト:富豪であり、ソフィアの父親程の年齢差のある夫。劇中、その結婚の背景もしっかりと描かれる)、ソフィアが反発心から徐々に惹かれていくデイン・デハーン演じる画家ヤン・ファン・ロース(フェルメールを匂わせている)、チューリップの球根栽培に精通するウルスラ修道院の院長をジュディ・デンチ。他にザック・ガリフィアナキス(ハングオーバーシリーズの印象が薄くなったなあ、褒めてます)、トム・ホランダー、ジャック・オコンネル・・・。

 ストーリー立てもしっかりしていたし、雰囲気も醸し出していたし、1年経った今でも細部まで覚えている作品。とても面白く鑑賞した。敢えて言えばもう少し尺が許せば(この作品は105M)深みが出たかなあと思った作品である。

 チューリップの派生機種の貴重さなどは知っていた積りだが、この映画を観て、当時から貴重なものだったのだなあ、と再認識した作品でもある。

<2018年10月6日 劇場にて鑑賞>

NOBU