やさしい本泥棒のレビュー・感想・評価

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4.0天才子役!彼女のキャリアが伸びますように

2024年4月23日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

どうやら、有名な原作をもとに映画化されたようですが、不覚にも私は聞いたことのない作品です。ただ、なんとなく気になるタイトルだったので見てみたら、主役の女の子にすっかり魅了されてしまいました。

『ギリーは幸せになる』(別タイトル『ギリー・ホプキンズの不機嫌な日常』)で主役のギリー役を演じきったのが2016年。16歳の時。

映画的にはお父さん役のジェフリー・ラッシュが先にクレジットされますが『やさしい本泥棒』の主演を務めたのが13歳の時。まさしく天才。この少女は見る人に何かを伝える演技をもっています。

ナチス政権下のミュンヘンを舞台に、およそ5年間の戦争体験が綴られますが、ちょっと大人びた表情まで、見事に演じ分けます。

ドイツ人ですら、生きるのが大変な時代だったのだと、あらためて知りました。ましてユダヤ人は、歴史で語られる通り、いわれのない迫害を受け、生命と財産を容赦なく奪われます。

そんな時代に必死で生きた人々を、少女の目を通してていねいに描いた感動作。少し長めですが、おすすめです。

印象的な主題をさりげなく繰り返す音楽も、出しゃばり過ぎずに場を盛り上げてくれますが、なんとあの巨匠ジョン・ウィリアムスが手掛けていました。

ただし、ストーリーテラーを担当するのが「死神」で、映画の最後までその姿を見せませんが、彼がそれぞれの魂を迎えに来た時に、その人間がどう生きたかを総括するような役割を果たしています。この演出にはちょっとついていけません。

「人間はいつか死ぬ。じたばたするな。自己紹介が遅れたが、どうせすぐ会える。生きている人間とは距離を置く主義だ」「だが、この少女リーゼル・メミンガーは、なぜだか気になって惹きつけられてしまった」こんな調子の語りで、物語が進行していきます。小説を綴るうえで避けられないのが、一人称か三人称か、誰目線で物語を進行していくかと言うことですが、かなりの変化球で、あたかも登場人物の生殺与奪を「死神」が握っているかのような誤解を受けます。

実際には、死神の目を通して見た戦災孤児の物語なだけで、たとえば孫がおばあちゃんに聞かされた昔話でも、焚書から焼け残った本を守った少女の言い伝えとでも、どうにでも語ることが出来たであろうに、わざわざ死神目線で物語を進行するなんて、原作に引きずられ過ぎです。せめて彼らの死に際を見つめている人なり、人間以外の何かが映っていれば、話をすんなり理解できただろうに、演劇におけるナレーターと同じ働きにしか思えないので、「死神」である必要があったのか?と。感じました。

この映画は、死神の目を通して語られる、数奇な運命をたどる魅力的な少女の物語ですが、死神の能力は一切使われません。ただ死んだ人間の魂を迎えに行くだけのことなのに、てごころを加えて「この人間はまだ生かしておきたい」とか、そんな展開を期待してしまいます。

それ以外は本当に素晴らしい、心に沁み込んでくるようないい映画でした。

ソフィー・ネリッセ。いつか大女優になり、人々に感動を届けることを期待します。

2017.11.21

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うそつきかもめ

4.0戦時中のドイツで、字を読めなかった少女が本を通して人々と交流し、心...

2022年6月24日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

泣ける

悲しい

戦時中のドイツで、字を読めなかった少女が本を通して人々と交流し、心を開いていく。
時代の波に逆らえず、人間として当たり前な行動が出来ない時代。
ましてや戦時中にはとても勇気がいること。
そんな中でも信じてわずかな望みでも見出そうとする人々がいた。
キャストも素敵でそれぞれに思い入れができた。
とても切なく涙するシーンもあり、そして少女が健気に行動していることに、観ていて何か希望が持てるような映画でした。

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よっしー

4.0泥棒じゃなくて借りているだけ

2021年5月29日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

2021年5月29日
映画 #やさしい本泥棒 (2013年)鑑賞

ナチス政権下のドイツを舞台に、里子に出された少女が、読み書きを学び、本に出会い知識や希望を得るが、ナチスは読書を禁止する。本を読むこと、正義を貫くことについての感動作で、
良作。ドイツ映画っていい!
#ソフィー・ネリッセ が魅力的です

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とし

4.0なぜか

2020年5月2日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

知的

幸せ

重い悲しい物語のはずなのに

あたたかい気持ちになりました。

観て すごく良かった。

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コンブ

4.0活字に魅せられた少女をとおして自由を束縛されたナチスドイツを端的に...

2018年10月18日
PCから投稿

活字に魅せられた少女をとおして自由を束縛されたナチスドイツを端的に描いている。
キャスティングの上手さとしっかりとした構成でむずかしいテーマを完成させた作品。

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miharyi

5.0心の奥底に響く作品。

2016年9月23日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

大好きな映画がまた増えた!!

色彩も、
音楽も、
キャラクターも
衣裳も…

何から何まで好きな作品。

やさしい涙を流せる一本。

自分も本が好きだから、他人事ではないのです。

おてんばなリーゼルと、
周りのみんなが大好き。

サントラも気になる!!!!!

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runa

4.0印象深い作品

2016年6月21日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

当時のドイツの歴史的背景について、学びたいと思いました
出てくる登場人物それぞれが、素敵なものをもっていてどんどんと引き込まれていきました

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もか

4.0なかなか

2015年8月1日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

重い話をあたたかく観れた。やさしい気持ちになれる映画。
どんな環境にあっても好きなこと貫く気持ちは尊いものだなと思った。

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yuu

3.0「サラの鍵」には敵わない

2015年7月19日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

ちょっと期待外れ。すごく自分好みの内容で、評判も悪くなかったので楽しみにしていたのだけれど。よくよく考えたらこれも英語か。さすがに「縞模様のパジャマの少年」ほどの違和感はなかったけど、やっぱりみんな英語なのはおかしいし、この作品は中途半端にイエスとかノーに相当するとこだけドイツ語で、逆に違和感を助長している。
それを無視したとしても、なんだかいろんな内容を詰め込み過ぎた印象があった。もう少し主人公とMaxの関係に絞ったりした方が何の話をしたいのかがはっきりしてよかったと思う。やっぱりホロコーストやこの時代背景でいえば「サラの鍵」か「ライフ・イズ・ビューティフル」が一番かな。

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ちかし

4.0過酷な状況下でも支えがあればこそ生きていける

2015年1月26日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

悲しい

幸せ

世界的ベストセラーの映画化。
1938年、ドイツ。母が共産党員故、里子に出されたリーゼル。ある時広場で焼かれた本の中から一冊を盗み、本に魅了された彼女は、本を通じて読み書きを覚え、本を糧に厳しい時代を耐え抜く…。

戦争×子供という鉄板ジャンル。
個人的にも、戦場シーンは描かず戦時下の庶民の姿を通して戦争の愚かさを訴えるという好みの作風。
レンタルを密かに待っていた。

戦時中のドイツ言うと、悪いイメージしかない。
でもそれは、あのちょび髭独裁者とそれに心酔した者たちのせい。
一庶民には何の罪も無い。戦時中の日本や今の北朝鮮も然り。
いつだって庶民は振り回される犠牲者なのだ。

ヒロインのリーゼルも過酷な道のりを歩む。
その時支えになったのが、本。
本を通じて広がる、知識や考え。
ろくに読み書きも出来なかったリーゼルが終盤、爆音響く防空壕の中で覚えた本を語り聞かせるシーンは、ジ〜ンとさせるものがある。
演じたソフィー・ネリッカは実力派女優として成長するだろう。

もう一つ、リーゼルの支えとなったのが、周りの人々。
里親のハンスとローザには、実の親と変わらぬほどの温もりを感じた。
演じたジェフリー・ラッシュとエミリー・ワトソンはさすがの名演。
いつも優しいハンスといつも怒ってるローザは、「赤毛のアン」のカスバート夫妻を思い起こさせた。
友達となる少年ルディはちょっとウザいが、純真。
里親夫妻が匿う事になったユダヤ人青年マックス。この時代、バレればタダでは済まされないが、人としての正しさを訴える。

監督ブライアン・パーシヴァルは本作が映画監督第一作目とは思えない正統派の演出。
エンタメ大作系とは違うジョン・ウィリアムズによる音楽も美しい。
また、ナレーションの“人物”がユニーク。

日本では昨年初夏公開だったのが、突然の中止に。
他愛無い作品なんかより劇場未公開がもったいない、見て損ナシの良作!

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近大

3.0飛行機の中で

2014年5月24日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

泣ける

怖い

難しい

ちょうどドイツからアジアに戻る途中の機内にて鑑賞。
万時マークのナチス国旗など、先ほどまでいた国だけに、そこまで遠い感じがしない。

全体的に暗く、
私は苦手です。

ストーリー的には結構好きなんですけどね(*^◯^*)

Rudy男前ですw

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シャネルちゃん