劇場公開日 2014年5月10日

「女の生き方」ブルージャスミン ckkさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5女の生き方

2017年6月7日
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鑑賞方法:VOD

この映画の見るべきポイントは女性の人生の築き方。ジャスミンがなぜ幸せになれなかったのか。それは確かに夫を見る目が無かったことなどから同情の余地はなくもないが、1番の原因はジャスミンに生きる能力が何一つ無かったことだ。
ジャスミンは自分の人生設計がまったく出来ていない。頭空っぽ状態。特に秀でた才能も無ければ、何かに没頭したことも努力したこともない。それなのにプライドだけは高くて見栄っ張り。ある程度の容姿端麗に産まれてしまったがために、若い頃はちやほやされることも多く、見た目を良くしていれば人生何とでもなると思っている。玉の輿に乗るのが夢という少女はたくさんいるだろうが、その多くは途中で気付く。自分にそれだけの能力や価値が無ければ思った通りの幸せなど得られないと。
しかしジャスミンは気付けなかったか、現実を受け止めたくなかったか、ずーっとダラダラと生きてきた。結局何を始めてみても続かない。
ジャスミンは自立できない、1人で生きていくことができない女性だった。

ジャスミンが鬱になってしまったのは、旦那のせいではなく、自分に能力がないせい。お飾りのように男にくっついて贅沢な暮らしを満喫するなんて、そう甘いことではないと改めて痛感させられる映画だった。
女性も1人で生きていけるだけの能力をつけて、仕事をして、友達を作って、たとえ困難な壁にぶつかっても乗り越えられるだけの力を付けなければならない。

ckk