劇場公開日 2014年1月25日

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「もっとエロスを。」小さいおうち みつまる。さんの映画レビュー(感想・評価)

2.0もっとエロスを。

2016年6月28日
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単純

悲しい

山田洋次監督が男女の禁断の恋である不倫を題材に扱っていても、本作は非常に真面目である。濡れ場のシーンが皆無なのだから(松たか子が唯一見せたのはナマ足だけ)。
多分、山田洋次監督はそう言った類のものは一切撮らない主義なのではなく、真面目な性格が災いして撮れないのではないだろうか。
二人の情事の形跡を、着物の帯の結び方の違いで匂わせる描写は、さすがに上手いと思わせるけどね。ま、最初から吉岡秀隆に対してハードな濡れ場を期待する方が間違いだったのかも。
それなら吉岡秀隆は完全なミスキャストじゃん。

二人が初めて口づけを交わす大事な場面での演出も酷すぎる。
バックに流れているピアノ曲が男女の情感を必要以上に煽り、雷ピカリで、唇ブチュウ〜って一体何なのさ?!
こんな古典的な演出が、いまだに本気で通用すると思っているのだろうか。

大戦前夜と言う大きな時代のうねりの中での、もっとドロドロとした男女の愛憎劇を描いて欲しかった。
あくまでもそれが主体の作品ではないけれど、二人の女優にエロスが欠乏していることは、もっと問題視されてもいいはずである。

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みつまる。