劇場公開日 2013年6月29日

「深く考えない衝動殺人」真夏の方程式 Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5深く考えない衝動殺人

2014年8月14日
PCから投稿
鑑賞方法:TV地上波

悲しい

知的

総合70点 ( ストーリー:70点|キャスト:70点|演出:65点|ビジュアル:70点|音楽:65点 )

 前作「容疑者Xの献身」のときも思ったのだが、主人公が開発の説明会に呼ばれているのに自分のつまらない都合で勝手に欠席したり人への接し方が自分勝手だったりして、暴虐無人に振舞う姿にどうも違和感がある。主人公はこんなかっこいい凄い人物像だよというのを作りあげたいのだろうが、これが不自然に見えて仕方がなくて、私にはこれがかっこいいとか魅力的な人物に見えないばかりか作品の質を軽薄にしているように思える。登場人物で一番印象に残ったのは杏で、普段は日焼けした肌で海に潜り環境運動にまい進しする強い姿を見せながらも、事件のことで感情を露わにする演技が表現力豊かだった。
 物語を含めた作品全体の印象は前作に比べると普通。あっさりと殺されてしまった元刑事のことがあまり触れられていないことと、歪な衝動殺人の動機の弱さが気になった。そのためにあまり登場人物にのめりこめないし、家族愛もわかるけれど自分勝手に思える。

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Cape God