舟を編むのレビュー・感想・評価
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チャラ男を演ずるオダギリジョーも良かったし、いまどき娘の黒木華も良かった
地味な内容をよくぞここまで映画として完成させたもんだ。半年間映画生活から離れていて、久しぶりに見た作品。
知的作業の積み重ね。そんな内容の映画は数多くはない。辞書の編纂には20数年かかる作業が待っている。用例収集という地道な日々の作業、他社との用語比較、最後には第五校正など・・・選んだ仕事の時間という点では、他にもあるわけだが、机上の仕事でここまで描けるものはなかなかないのです。
馬締(松田)が下宿屋のおばさんの孫娘・かぐや(宮崎)に恋をして悩み、やがて恋文にて気持ちを伝えるシーンなどは精神的に盛り上がる部分ではあるが、それが結婚に至る過程やその他、そのおばさんの死去や、編集部の松本(加藤剛)が出版間近に死去するなんてところもあっさりカットしてある潔さも全体的に爽やかに感じさせる。主人公の一生を描くのではなく、辞書が世に出るまでを描いているかのように・・・
言葉の魅力に気づく
斬新な物は何がいいのか簡単に説明出来るけれど、一見地味な物は良さを伝えるのが、とても難しいと思っています。
これはまさに後者なので、何と伝えればいいのか分からない。自分に語彙力がないのが悲しいです。
一言で表すなら、「ひとつひとつの過程をきちんと丁寧に作ってあるから」なのかな。まさに、この辞典の「大渡海」みたいに。
細かい所まで、きちんと本物を作っているから「あれ?」と思う所なく、入り込んでいけるんだと思います。
辞書がテーマなだけあって、言葉選びがきれいだと思いました。名台詞と言う訳ではなく、観客がすとんと納得出来るシンプルな言葉選びが上手でした。
編集部員も松田龍平とオダギリジョー始め、ちゃんと生きて愛される役を見事に演じてました。
辞書が10年以上もかかることや、あんなに大変な作業を経て出来る事を知りませんでした。
知っていたら、私のこのレビューも何か伝えれるものになっていたと思います。
この感情を言葉にする力がなくて悲しい。今までもそう思って来た事はありますが、どうしたらいいかその手段が分かりませんでした。
これからは、辞書を片手に一歩ずつ理解を深める人生を過ごしたいと思いました。
辞書と人生
辞書がどのように作られているのかが、単純に勉強になった。
松田龍平の演技
周囲よりコミュニケーション障害と捉えられていた環境から、辞書編集部では能力 個性と認められ、受け入れられることで、主人公自身も努力しのめり込んでいく様子が客観的にとても分かりやすかった。
自分に合った環境にいることで、自分らしさを発揮できる。好きなことにのめり込むパワーが、良い影響をもたらし、チームワークになっていくところも清々しかった。机の上でも泥くささがあった。
そして、パートナーの信頼関係 絆も映像から受け取ることができ、心が温まりました。
しみじみと
辞書を作るということ。長い間、それに関わる人たちの、熱く静かな物語。それぞれの役者さんの味わいが、心に沁み渡る。
そして、夫婦っていいなって。
若い夫婦。年を重ねた夫婦。
八千草薫さんの品の良い演技。
最後に物語を引き締めている。
しみじみとした、良い映画でした。
“打ち込めるもの”がある幸せ
ブラック企業だなんだと話題になりがちな現代。
決してブラック企業を正当化するわけではないけれど
“打ち込める仕事”を見つけ、従事できる人は幸せだと思った。
仕事と私生活を切り分けるのではなく、そのどちらも相関的に充実していく。
理想的なワークライフバランスだろうけど、現実はそううまくいかないのも事実。
そういう意味では何か問題提起するわけでもなく、
ある種のファンタジーを描いた作品なのかな、と。
良い作品だとは思うけど、何か小さなひっかかりを感じてしまう。
そんな映画でした。
コミュニケーションが苦手な主人公。周囲と会話して頑張ろうとする姿が...
コミュニケーションが苦手な主人公。周囲と会話して頑張ろうとする姿が見れた。妻との出会いはまじめの人生を変えたと思う。ゆったりとした2人の関係が心地よい。編集部皆で力を合わせてやっとできた辞書。恩師は出版に立ち会うまで生きれなかったがきっと喜んでいるだろう。
地味だけどよかった
コミュニケーションが苦手な若者が長い年月をかけて辞書を作り上げていく、
という割と順風満帆なあまり起伏がないストーリーだが、退屈することなく、面白かった。
主人公の朴訥とした、けど若干挙動不審な松田龍平と軽薄だけど根は優しいオダギリジョーが緩やかな時間の中で少しずつ影響を与えて成長していくのが良かった。
宮崎あおいの神々しさ、池脇千鶴スレ感、黒木華のちょい感じ悪い女の子も含め、役者さんが皆素晴らしかった!
また、ラブレターのくだり、面白い顔してんねの黒木華の顔、などのクスッとしたり、オダジョーの泣くシーンでほろっと来た。
役者さんがみんな上手くて入り込めた。
大して事件の起こらない、善人ばかりの世界ですが、そういう世界もまた現実。
日常を淡々と描いてて役者さんも上手なのに退屈で仕方がない映画もあるが、
その違いはなんだろう。
その日の気分、体調もあると思うが、演出やセリフが役者さんの演技の邪魔をしないからなのかな。
ただ、最後はやり遂げた感じの方向の感動を味わいたかったけども。
あと、ラストがちょっと不穏な感じがしたのは勘違い?
この監督の「川の底からこんにちわ」も面白かったですので、私に合うのだと思う。
完成がいつになるとも知れない辞書づくりの仕事にスカウトされ、大家さ...
完成がいつになるとも知れない辞書づくりの仕事にスカウトされ、大家さんの孫に一目惚れする。仕事と恋に真面目に生きる、それだけでもじゅうぶんなんだけれど、出てくる人たちみんな良い人ばかりで泣けた。とくに西岡が最初なんだコイツと思ってたらすげえ良い奴。西岡で泣いた。酔ってプロポーズもダサくて泣けた。
まじめとかぐや二人のシーンをもっと増やして欲しかった。全体的にすごいよかった。
原作を読んでから鑑賞しました
三浦しをんのファンなので原作を読んだ後で見ましたので十分楽しめる映画でした。登場人物の視点や心境を表現できる役者、という点では松田龍平はハマり役、宮崎あおいも適役だと思います。約2時間の映画では多少原作を端折るのも仕方ないわけで、あとは構成や脚本、演出で如何に良い作品に仕上げているかに注目しました。というわけで役者は星4つ、演出で星3つ、トータルで星3.5としました。
アニメの方が好き。
アニメでストーリーを知って、
なんだか物足りず映画をレンタル。
パッケージで
重版出来で馴染んでいた
オダギリジョーと黒木華が
すでにここで共演していたことを知り、
キャストの演技にも胸高まり観賞!
時間がいきなりびゅんと流れて、
いつのまにか
大家さん亡くなってたり
結婚してたり
辞書完成時期になってたりは、
原作通りなのかな?
アニメでも1話見落とした…?というくらい
いきなり話が飛んでたから。
辞書にかける情熱はよく分かったけど、
最終的に、結局だから何?
のまま終わってしまったなあ。
演技は良かったのだけれど。。
空気感と誠実さは好き
先ず、出演者が良いですよね
これだけで、観てみたいと、思いました
そして、観てみて
シーン毎は、素晴らしいと思います
どの出演者さんも魅力的だし演技も良いし
でも
今一つ、決めてに欠くんですよね・・・。
まぁ、それでも、作品に流れる誠実さと純粋さは、少し胸が打たれるものがありました
作品の持ち味が生かされていない映画
このような作品を映画化するためには、辞書を作り上げていく時のワクワク感や緊張感を観衆に与え、身を乗り出して共感させるような仕上がりでなければ、ダラダラした退屈な映画になってしまう。
私が、この映画を作るとしたら、もっとサスペンス的要素を取り入れて、観衆をグイグイ引き付け、結末も観衆の想像を超えるようなものにしたい。
最初から最後まで、観衆の想像通りの映画を盛り上がりもなくダラダラ見せられる観衆の気持ちを考えて、退屈しない映画を作ろうとは思わないのか。
ボソボソと聞き取れないセリフを読む松田龍平。そしてベテラン俳優も活かされていなかった。
馬締(まじめ)な映画
穏やかで心温まる映画。主人公の馬締のキャラクターがいい味を醸し出しており、クスっとわらえる場面もある。
緩やかな上り坂をゆっくりゆっくり上っていく、ひとことで言うなら そんな映画だ。辞書作りといった普段触れることのない世界を知ることができ、勉強にはなったと思う。ただ、せっかく辞書というテーマなのに、言葉の偉大さ、美しさの伝わり加減が個人的にはイマイチだ。
素晴らしいハートフル映画。 真面目って大切だ。主人公馬締(なんのギ...
素晴らしいハートフル映画。
真面目って大切だ。主人公馬締(なんのギャグだ、最初はコメディかと思いました)がそう教えてくれます。真面目なればこそ、あんな素敵な嫁に出会い、他人には味わえぬ達成感を感じることができたのでしょう。
真面目は時に人に揶揄されます。この映画の良さは、そんな人達がいつしか馬締(真面目)を認め、一目おくようになるところ。
松田龍平、何気ない仕草がやっぱり優作に似てますね。宮崎あおいも可愛い。黒木華が若いのにいい味だしてます。
レンタル落ちを200円で購入。こいつは得した(笑)
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