夜霧の南京街

劇場公開日:

解説

横浜を舞台にしたアクション・ドラマで、「波止場がらす」の森田新の脚本を、新人・若林栄二郎が監督したもの。撮影は「警視庁物語 魔の伝言板」の佐藤三郎。「地獄の午前二時」の中村賀津雄・佐久間良子に、大村文武・故里やよい・三浦光子・フランク永井・加藤嘉らが出演。

1958年製作/60分/日本
原題:China Town in the Night Mist
劇場公開日:1958年11月5日

ストーリー

十三年ぶりで日本へ帰って来た母を見ても、信吉は、憤りと不潔感しか覚えなかった。彼女は、外国人の金玉成とともに日本を去っていたのだ。母のいない淋しさを、姉・美奈子の愛情でまぎらわせてきた信吉は、いつか歪んだ性格に育っていた。生活は無軌道だった。そういう彼にとって、貸ボート屋の娘・幸子の存在だけは貴重だった。幸子の兄・修一は税関に勤めていたが、密輸業者である信吉の父・信三の手下だった。キャバレー「白蘭」。そこに居並ぶのは、金玉成夫婦と信三、美奈子だ。その四人の様子を、信吉が見つめていた。密輸の取引である。その父の態度を目のあたりに見て、信吉の若い怒りは爆発した。が、手もなく金玉成の輩下に連れ出された。--ふたたび、信吉は「白蘭」の地下に向った。そこは一味のアジトであり、修一が裏切者として私刑されていた。信吉は金玉成に対した。その時、信吉めがけて短剣が投げられた。危うく身をかわした信吉の肩をくぐって、短剣は信吉の母である金夫人の胸もとに刺さった。金玉成の妻となっても、信吉の母であることを忘れなかった女は、息絶えた。その頃、幸子の知らせによって警官隊が出動した。金玉成も、信三も、一味の者たちは次々に捕縛された。信吉の言葉に、信三も父としての気持を取り戻した。曳かれていく信三の姿を、信吉と幸子が見送っていた。

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