しのび逢い(1962)
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しのび逢い(1962)

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解説

「天下の御意見番」の小国英雄のオリジナル・シナリオを「ひとり寝」の酒井辰雄が監督した愛情メロドラマ。撮影は「酔っぱらい天国」の長岡博之。

ストーリー

東亜商事の輸出課長小坂敬三の家庭は、妻節子と二人の子供がいる。ある日、敬三のもとに彼が満州時代に世話になった人の娘佐藤愛子が、大陸で肉親を失い単身引き揚げてきた。敬三の一家は愛子を暖かく迎えた。近所に住む節子の叔母竹内きん子は、愛子と敬三の仲が怪しいと節子に告げ口するが、節子は取り合わなかった。愛子はこの話を偶然立聞きしてしまった。愛子は偽りの口実を作って敬三の留守に家を出てしまった。それは、敬三を愛しているからだ。それから暫く経った或る日、敬三は、係長の村田に連れていかれたキャバレー“松花江”で愛子と逢った。愛子は引き揚げの途中で知り合った小夜子を頼ってここで働いているのだった。敬三は、それから何くれとなく愛子の力になった。愛子もそれが、やっぱり嬉しかった。敬三が愛子のアパートを訪れた時、彼女は古い昔の写真を見せた。そこには敬三達三人の男と可愛い少女であった愛子が並んでいた。懐しげに写真を眺めた敬三が、ふと裏を返そうとすると、愛子は「駄目!裏を見ちゃ」と猛烈な勢いで取り返そうとした。裏には片かなの幼い字で“ケイニイサン=オムコサン アイコ=オヨメサン”と書いてあったのだ。彼にとって遠い記憶の底でオカッパ髪の少女にすぎなかった愛子が、今では成熟した女として今、目のまえにいるのだと、意識せざるを得なかった。愛子が自分を愛していることを敬三は知った。敬三は愛子に結婚を勧めた。愛子には、大阪の羊羹屋の息子岡村金太郎がプロポーズしていた。初めは反対していた父親の金兵衛も今ではすっかり愛子を気に入り、結婚を許しているのだった。小夜子も金太郎との結婚を愛子に勧めていた。一方、節子はきん子から、愛子は敬三に囲われていると告げられた。節子は愛子をアパートに訪ね、敬三を返してほしいと迫った。しかし、愛子は節子の誤解をとこうとはしなかった。愛子は敬三に対する最後の我儘と、彼を箱根に誘った。敬三と一夜をともに明かした愛子は小夜子に、敬三への手紙を託しアパートを引きはらった。愛子は愛する人との一夜を最後に、金太郎のところに嫁いでいったのだ。悄然と帰宅した敬三の目に映ったのは、見違えるほど美しく粧った節子の姿があった。「節子、実は……」と言いかける敬三を節子は優しいまなざしで迎えるのだった。...

スタッフ

監督
脚本
小国英雄
製作
杉山茂樹
撮影
長岡博之
美術
芳野尹孝
音楽
池田正義
録音
小尾幸魚
照明
小泉喜代司
編集
谷みどり
スチル
篠崎友克

キャスト

作品データ

製作年 1962年
製作国 日本
配給 松竹
上映時間 82分

提供:株式会社キネマ旬報社

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