征服されし人々

解説

美しいロマンス。大掛かりな時代劇ではない。しかし色どり美しく物語られた古への物語。ベルギーフランダースの美しい風土がその舞台。欧洲に轟くラクウェル・メリエ(「帝室の董」、「カルメン(1926)」)の最初の出演映画。アンドレ・ロアンヌ氏、モーリス・シュッツ氏、アルベール・ブラ氏、マルセル・ヴィベール氏が共演。アンリ・アスラン氏の脚本。無声。

1923年製作/フランス
原題:The Oppressed Les Opprimes

ストーリー

十六世紀の頃、スペインの欧洲に覇を唱えし頃、ベルギーのフランダースに起りし物語。アランダースの民はスペインのこの地に送りしアルバ侯の残忍冷酷なる圧政に苦しみ、憂国の志士は起ってこれに反抗したのであった。ホオシの伯爵フィリップもその一人であったが、彼がよく死刑を免れあるいは縛めの恥を脱するのを得たのは一重に慈悲深きスペインの保安長官ドン・ルイの情けによるものであり、又ルイの愛娘コンセプシォンの情けによるものであった。若人二人の間に美しき恋は芽生えた。仇同志、二人の間には溝があった。しかも二人はそれを越えた。さればこそ深傷に悩む身を彼は恋人を忘れ難く嵐の夜に死地に入り、さればこそ身をも恥をも忘れて彼女は恋人をば牢獄の冷きより免れしめ事成らずと知れば死刑をば父と共に止めんとはした。しかも総ての努力、総ての苦心、水泡に帰して断頭台にフィリップの命断たれんとする時、突如アルバ侯は職を免ぜられここにスペインの圧政は去り、コンセプシォンとフィリップとの恋は成った。自由は再びフランダースの民に帰った。

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