新女性線

解説

ソビエト連邦に於ける婦人科医の泰斗アルチュノフ博士が選択する材科に基いてソユーヅキノ文化映画部第一課長にして「栄養問題」「エネルギーの循環」「十三日」の製作者たるポセリスキイが監督、編集に当たったもの、モスクワ医科大学教授ブラウデが学術指導をしている文化映画である。(無声)

1930年製作/ソ連
原題:Hygienics of Woman

ストーリー

夜が明けると彼所にもここにも思い思いのその日の生活が始まる。我々は特に家庭より街頭に出ていく社会婦人--新しい世紀の女性の後を追って行こう。彼女は工場に行く。事務所に行く。役所に行く。店に行く。ただ気をつけねばならぬのは街の交通網だ。うっかりしていると取返しのつかぬ誤ちをする。機械が廻転する。机の抽斗が開く。やがて昼の弁当となる。またタイプライターの鍵が鳴る。電燈がつく。舞台では彼女たちの演技が始まる。夜業に交代する女もある。自動車の警笛の音が夜霧に溶けて深い眠りが来る。こういう一日を送る彼女は何を知っていなければならぬだろう。女性の組織は特別である。だから生まれ落ちるその瞬間から特殊な配慮と注意の下に養い育てられねばならぬ。女性の成熟期こそは生涯の重大なモメントである。東方民族の間では既に十才位で花嫁となって完全にその組織を打滅ぼしている女性もある。けれど普通は十四、五才で最初の徴候を見るが、併しその完全な準備は実に満二十歳に達しなければ能わぬのである。果してこれを女性自らでさえ知っているだろうか。殊に終日を椅子に座し続ける女、立ち続ける女、手を足を--また頭を働かし続ける女、一般に社会に出て職業に就いている女性にその異常な関係の位置が内部生活にどんな変化を与え、どんな影響を及ぼすだろうか。結婚、妊娠、出産のような問題はここではどんな焦点に置かれるか。無知は恐ろしい結果に導くだろう。更に半可な知識は破壊的な滅亡にまで導くだろう。さらば今日の女性は、その内部生活に於いて如何に考え、如何に処置したらいいか。時代の建設者、健康な子供は、健康な母体より生まれる。その母性の健康への道を、あらゆる女性の健康への道を、社会的見地より、医学の立場に立ってしかも通稻的に一般に特語るものがこの映画である。

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