栄光への序曲
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解説

現在ヨオロッパで注目されている天才的少年指揮者ロベルト・ベンツィの主演する一九四九年作品。「聖バンサン」のジャン・ベルナール・リュックと、ポール・アンドレオータの脚本を、「狂恋」のジョルジュ・ラコンブが監督した。撮影は「聖バンサン」のクロード・ルノワール。ベンツィ少年を囲んで、「高原の情熱」のポール・ベルナール、「血痕」のジャン・ドビュクール、コメディ・フンセエズのルイズ・コントらが出演し、バッハ、メンデルスゾーン、モーツァルト、ロッシーニ、リストなどの曲が演奏される。

ストーリー

南仏プロヴァンスの小さな町。左官屋の小僧ロベルト少年は生来の音楽好きであった。町角の乞食に代ってアコーディオンを弾いてやり、その手数料を貯めて姉が古道具屋に売ってしまった彼のアコーディオンを買い戻すつもりだったが、因業な古道具屋はそれを承知しなかったので、彼は友達をかり集めて、アコーディオンを強奪して逃げ出した。主人をまいて飛込んだ教会堂で、彼は白髪の老人がオルガンを弾いているのを聞いた。その音に恍惚とした彼は、翌日再び教会へ忍び込み、聞き覚えで昨日のバッハ曲を弾き始めた。入って来た昨日の老人音楽家マレシャルは、少年の天才に驚嘆して、彼を家に引取ることにした。ロベルトの進歩は早く、忽ちその名は世間に知れ渡った。悪徳音楽家のデュモンテックらは彼を利用して一儲けを企み、少年の義兄をだまして契約を結ばせ、マレシャルの嘆きをよそにロベルトを鳴物入りで地方巡業に連出してしまった。各地での成功を経て、一行は故郷の町に帰って来た。少年の心には、己れに強いられている仕事に対するひそかな疑問が生れていた。マレシャルは重い病床に伏していたが、正道に戻るよう、切々と少年を諭した。その夜の演奏会、始めてデュモンテックに反抗する勇気の湧いたロベルトは、プログラムを変更してリストの「前奏曲」を指揮した。力強い名演奏に、感動した聴衆の拍手はいつまでもなり止まなかった。ラジオでそれに耳傾けながら、マレシャルは限りないよろこびの裡に息を引取って行った。...

作品データ

原題 Prelude a la Gloire
製作年 1949年
製作国 フランス
配給 新外映=東宝

提供:株式会社キネマ旬報社

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