海賊旗を上げろ

劇場公開日:

解説

十七世紀を舞台にした海洋活劇ものでドメニコ・パオレラが監督。脚本は「海底の争奪」のウーゴ・グエッラとルチアーノ・マルティーノが共同で執筆した。撮影担当は「百の顔を持つ騎士」のカルロ・ベレロ。出演はドン・メゴワン、「O・K・ネロ」シルヴァーナ・パンパニーニ、エンマ・ダニエーリ、「アドリアの女海賊」のリヴィオ・ロレンツォン、ジェルマーノ・ロンゴなど。なお、この映画はイタリアで製作されたが、世界公開版は特にハリウッドで再編集された。イタリアオリジナル版は98分。

1961年製作/81分/イタリア・アメリカ合作
原題:Guns of the Black Witch
配給:松竹セレクト
劇場公開日:1962年5月17日

ストーリー

十七世紀の末、カリブ海諸島はスペインの重圧にあえいでいた。その頃、貢物を拒んだある島が総督の軍隊に襲われ、住民達は虐殺された。が、ジャン、ミシェルの二少年と大人一人とが奇蹟的にも海に逃げおおせ、海賊船黒い魔女号に救い上げられた。それから十二年--。今では、ジャン(ドン・メゴワン)は海賊の副頭目に、ミシェル(ジェルマーノ・ロンゴ)は幹部にそれぞれ成長していた。やがて頭目が死に新頭目に選ばれたジャンは、復讐の時が来たことを知り、スペイン総督邸襲撃を企てた。襲撃は大成功。海賊島では盛大な祝宴が催され、島の姉御のドロレス(シルヴァーナ・パンパニーニ)はしきりとジャンの気をひいたが、ジャンはとりあわなかった。ジャンとミシェルは、一刻も早く両親の仇をうとうと総督の邸へ乗込んだが、失敗。ジャンは銃弾に傷つきミシェルはとらわれの身となった。総督の娘エリザ(エンマ・ダニエーリ)は散歩の途中、重傷に苦しむジャンを身分をかくして看護してやるのだった。一方、副総督グスマン(リヴィオ・ロレンツォン)は、エルザがジャンを助けたことをたてに総督に本国へ引き上げるよう要請した。本国へ向って船出した総督の船は黒い魔女号に襲われ、捕われた。ジャンから死を宣せられた父のためエルザは自分が娘であることを打明け助命を乞い、昔の虐殺もグスマンの独断であったことを説明した。海賊の一挙撃滅を狙うグスマンと、報復の決意を固くしたジャンの対決の時が近づいた。激突する軍船と黒い魔女号。軍船に乗込んだ海賊達に生捕られたグスマン、部下がしめ殺そうとするのを押えたジャンは、お互の体を綱の両端にむすび、海賊の掟に従って決闘を挑んだ。闘いは長く激しく続いたが、やがてジャンのナイフが、グスマンの胸を貫いた。感慨をこめてグスマンの死体を見下すジャンを、エリザはやさしくみつめるのだった。

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