少女と山猫

劇場公開日:

解説

昨年「熱帯魚の生態」で我が国に紹介されたハンガリーのアーゴシュトン・コラーニが脚本を書き監督した記録映画。コラーニは「大湖沼」の監督、ハンガリー映画界の巨匠イシュトヴァン・ホモキ・ナギイ博士の後継者として嘱目される新進監督。記録映画の分野に色々な意欲的手法を試み、この「少女と山猫」でも、動物の生態を描きつつ、児童劇映画としての要素を取入れ異色ある構成をしている。撮影はラヨシュ・ヴァンチャ、音楽はジェルジィ・ラーンキ。日本語版解説者には宇野重吉が当る。

1956年製作/ハンガリー
原題:Kati et le Chat Sauvage
配給:東和
劇場公開日:1957年2月21日

ストーリー

美しいラドバーニュの森に両親と住む七歳の少女カティは大の動物好き。牝のペルシャ猫をマスコットに持っている。ある日猫は三匹の仔猫を生んだがカティの父は、一匹を残して他は森に捨て、カティには森に逃げたと告げた。すると数日後、カティは森の中で一匹の山猫を見つけ、これこそ森に逃げた仔猫と思い家に持帰った。山猫の仔はペルシャ猫の子として育てられて行った。両親は山猫と知っていたがカティの夢を破るに忍びなかったのだ。一方、山猫の兄弟たちは森の中の激しい生存競争に鍛えられて行った。彼らの野性は研ぎすまされて行く。そしてカティに育てられた山猫も初めはおとなしかったが次第に本来の野性を発揮しだした。ある日カティにじゃれついていた山猫の仔は突然鶏に飛びかかり、放そうとしたカティの手に咬みついた。カティは手に負えぬ山猫を森へ逃してやった。森に戻った山猫は森の生活に馴染むとともに、冷酷な自然の法則に耐えて行く。こうして何の感傷も交えぬ動物の生活が森の中に繰りひろげられる。

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