ナイルのほとりの物語

劇場公開日:

解説

エジプトのある村を舞台に社会の悪に対決する“民衆”という集団の姿を描く。製作はサラーハ・ズー・エル・ファッカール、監督はフセイン・カマール。サルワト・アバーザの原作をサブリー・イッザトとアブダッ・ラフマーン・エル・アブヌーディーが脚色。撮影はアハマド・フールシードとサイード・バクル、音楽はバリーグ・ハムディー、モンタージュはラシーダ・アブデル・サラームが各々担当。出演はシャディア、マハムード・モルスィー、ヤヒヤー・シャーヒーン、ムハンマド・タウフィーク、アーマール・ザーイド、アハマド・タウフィーク、サラーハ・ナズミー、ハサン・エル・スブキーなど。

1970年製作/113分/エジプト
原題:Shey min al Khof
配給:エキプ・ド・シネマ
劇場公開日:1978年6月17日

ストーリー

エジプトに存在する村の一つ、ダハシュネ村は代々地主アトリース家によって統治され、彼らの凶暴な振舞に村人たちは怯える毎日を送っていた。恐ろしい性格の老アトリース(M・モルスィー)に比べ孫のアトリース(M・モルスィー/二役)の方はやさしい素直な心の持ち主だった。予言者の誕生日を祝う祭りの夜、老アトリースはハーフェズ(M・タウフィーク)の娘フゥワーダ(シャディヤ)の恐れを知らない姿を見る。彼女は少年アトリースの唯一の幼友達であった。やがて成長したアトリースとフゥワーダは、いつしか互いに愛し合うようになる。しかし最近のアトリースの行動にフゥワーダのまなざしは厳しかった。ある日、一人の男が青年アトリースに銃を構え引金を引くが、それに気がついた老アトリースが孫をかばい、身代わりになって撃たれた。この老アトリースの死は、青年アトリースに暴君の血を呼びさまし、その日以来祖父にも増した圧制者と化すのだった。部下が襲われた腹いせに水門を閉ざしたりするアトリースにフゥワーダは怒りを感じていたが、アトリースはハーフェズ家を訪れ、フゥワーダを嫁にほしいと言う。アトリースを恐れるハーフェズはフゥワーダの同意も得ずに結婚を承諾してしまう。長い間の夢がようやく実現したアトリースにフゥワーダの態度は冷たかった。アトリースは、長老イブラーヒーム(Y・シャーヒーン)が二人の結婚に反対しているのを知り、部下にイブラーヒームの息子マハムード(H・エル・スブキー)を殺させる。村人たちの怒りはとうとう爆発し、マハムードの死体を先頭に列をなし、アトリース邸に向かう。怖じ気づいた部下たちが逃げ去った後、ひとり残ったアトリースの屋敷は、やがて村人たちの投げ込んだ松明のためにまたたく間に炎に呑まれていった。

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