ロンリー・ハート(1986)

劇場公開日:

解説

現在のアメリカ映画を代表する3人の女優ーダイアン・キートン、ジェシカ・ラング、シシー・スペイセクが、姉妹に扮して、特別な絆に結ばれた、それぞれに傷つきやすい女性像を演じたシリアス・ドラマ。ピュリッツァー賞を受賞したべス・ヘンリーの3幕物戯曲Crimes of the Heartが原作で、作者自ら脚本を執筆した。製作は「アメリカン・ジゴロ」のフレディー・フィールズ・監督は「テンダー・マーシー」(日本未公開)でアカデミーにノミネートされたオーストラリア出身のブルース・ベレスフォード。撮影はダンテ・スピノッティ、音楽は数々の名曲を手がけたジョルジュ・ドルリューが担当。共演は「フール・フォア・ラブ」のサム・シェパードほか。

1986年製作/アメリカ
原題:Crime of the Heart
配給:松竹富士
劇場公開日:1987年4月18日

ストーリー

ミシシッピーの小さな町へーゼルハースト。マグラス三姉妹の長女レニー(ダイアン・キートン)は、大きな家に今は唯一人で住んでいる。姉妹の父は、彼女たちが幼い頃家を捨て、母親はそのショックで自殺してしまった。3人は祖父にひきとられたが、その祖父も今は老衰で入院中だ。次女のメグ(ジェシカ・ラング)は歌手を志しロスヘ出、三女のベイブ(シシー・スペイセク)は町一番の有力者ザカリーと結婚した。レニーの誕生日が近いある日、そのザカリーをベイブが銃で撃つというスキャンダラスな事件が起きた。レニーの電報でメグが呼び戻され、保釈となったベイブと3人は、久しぶりに再会した。やがて、ベイブの弁護士ロイド(デイヴィッド・カーペンター)によって、ベイブが夫に虐待されていたことを知る。そして、その寂しさから黒人の少年と知り合い子供のような愛情を育てていたが、その事実を知った夫が少年に乱暴したため発砲したことを知らされる。その夜、姉妹3人は久しぶりの語らいの時を持った。メグの昔の恋人ドク(サム・シェパード)から電話がかかってきたのは、そんな時だった。彼には今は妻と2人の子がいる。自分の体に対する劣等感から男性恐怖症になっているレニーはメグとドクの関係に、嫉妬まじりの怒りをぶちまける。ベイブもメグをせめる。気まずい空気の中、メグはドクとドライブに出かけ、湖のほとりで一夜を過ごす。まだドクに愛されていることを知ったメグは、もう一度人生をやり直してみようと決心する。一方、べイブは町から追放となった黒人少年と涙の別れをした。また、レニーは三姉妹を批難する隣家の口うるさい従姉妹チック(テス・ハーパー)をほうきで追い払った勢いで以前つき合っていたチャーリーに電話をかける。その頃、2階では夫が自分を施設に入れようとしていることを知ったベイブが自殺をはかるが、間一髪メグに救われ、励まされる。レニーのバースデーケーキを前にした三姉妹は、新しい季節の訪れを予感してか、少女のように笑いころげながら、大きなケーキにかぶりつくのだった。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

第44回 ゴールデングローブ賞(1987年)

受賞

最優秀主演女優賞(コメディ/ミュージカル) シシー・スペイセク

ノミネート

最優秀作品賞(コメディ/ミュージカル)  
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映画レビュー

4.0コラボレーション

2022年9月13日
Androidアプリから投稿

スペイセクが好きなので見た

物語は〈サザンゴシック〉というジャンルに分類されるらしい
南北戦争敗北の余波はキョーレツということか

父親は出奔、母親は自殺という三姉妹が主役のブラックコメディ

ピュアだけど痛みを糖分過剰摂取と暴力に転化する
ベイブのスペイセクがやっぱり、もうけ役
オバサンなのに少女みたいな不思議キャラ発揮

美貌と才能を授かり
祖父と男達の寵愛を受けながらも
キャリアを優先し(脱出もかねて?)夢破れた
エゴイスティックなメグにラング
(潜在意識に男性不信ありか)

彼女とレニー(キートン)のやり合いに女の本音が…

あまり好きな女優ではなかったのですが
一番地味で保守的で 家に残ってしまったような女性の役で
その丸い背中の後ろ姿に
何気に同情させてしまうあたり
キートンの凄いところかも、と思わされました

この3人のコラボレーションが面白かったです

ジワジワッ…ときました

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jarinkochie
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