ランゴ(1931)

解説

「チャング」「地上」の製作者として知られているアーネスト・B・シューザックがオランダ領スマトラに渡って撮影した映画で、1929年5月ニューヨーク出発後、9カ月スマトラ滞在の結果作成されたものである。共同撮影者は「四枚の羽根」のカメラマン、アルフレッド・ウィリアムスで、「バード少将南極探検」「チャング」と同じくジュリアン・ジョンソンが編集にあたっている。

1931年製作/66分/アメリカ
原題:Rango

ストーリー

東インド諸島スマトラの奥地なる叢林中に1人の老人と子供とが小屋を建てて住んでいた。これは叢林に棲息する動物中で最も獰猛と言われている虎と戦うために村から派遣されている猟師であった。そして水牛が彼らにとって唯一の柔軟な家畜であった。小屋の上に覆いかぶさる樹上には年老いた猿とその子猿ランゴがいたが、その環境、その危険を同じうしている結果、人と猿との間には自然に同情の心が通っていた。猿にとって人間は珍しい生物であり近づきにくいが決して恐ろしい動物ではなかった。人にとって猿は、時としては煩わしき存在であったが、しかし殺すほどの必要もなかった。ある時、この猟師が子供を連れて狩りに出た。留守中、小屋は猿どもに荒らされた。帰って来た猟師はこの乱暴狼ぜきを樹上の猿と思い違いした。早速その復讐にとりかかったがもちろん彼らを殺す意思はなく親猿を生け捕りにするつもりから罠をかけた。が罠にかかったのはランゴであった。そしてランゴはそれいらい、子供の遊び相手として小屋に飼われることになった。かくて彼らの動静生活が始まってから人と猿とは以前にまして死の危険からお互いを助け合うようになった。猟師はランゴの親猿が黒豹にねらわれているときこの猛獣を撃ちとめた。、また深夜、猛虎が小屋を襲ったとき、ランゴは猟師の子をゆり起こして惨事を未然に防いだ。その最も恐ろしかったのは猟師の子供とランゴが叢林中で猛虎に追いかけられた時であった。だがこの時、猟師の子の機敏な働きは水牛を放ってこの虎と対せしめた。水牛と虎との激しき戦い、そしてさしもの猛虎も遂にたおされた。こうして絶えず死の危険におどかされながら未開地の生活はつづけられてゆくのであった。

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