夜遊び三羽烏

解説

「舞踏拳闘早変わり」「私のパパさん」と同じくレジナルド・デニー氏が主演し、そしてフレッド・ニューメイヤー氏が監督した映画である。原作はフレデリック及びファニー、両ハットンの合作したもので、アール・スネル氏がそれを脚色した。デニー氏の相手役は、新顔のベッチー・リー嬢で、「与太成功記」出演のサム・ハーディ氏、「新婚受難」出演のコーリス・パーマー嬢、ジョージ・ブッカスタ君、ジョスリン・リー嬢、ハーヴェイ・クラーク氏等が助演する。

1928年製作/アメリカ
原題:The Night Bird

ストーリー

軽重量選手のキッド・デヴィスはその選手権をとるために稽古に余念なかったが、シルスバーグという彼に肩を入れている男がやってきて、彼がニューヨークの夜の生活に顔を出していないから人気が出ないのだという話をしてから、彼はこのシルスバーグと彼のマネージャーのグリースンとに引っ張り出されてダンスに連れて行かれる。そのダンスで彼は2人の美しい女、1人は金髪で他の1人は赤毛、に出あう。が、彼はその猛烈さにどうも堪えかねて早々でそこを飛び出して家へ帰る途中、セントラル・パークを通りかかると、マデレーナという家出をしたイタリア生まれの小娘にあう。このマデレーナはデヴィスがいくらまこうとしても離れず、執拗く家まで付いてきてしまう。で、その夜は仕方なくデヴィスはグリースンの助けを得て、この小娘を己れが家に泊めた。このマデレーナという娘は、父親に嫌いな結婚を無理強いに押しつけられ、それが辛さに家を逃げ出したのであった。彼女はデヴィスをこの上もないえらい人として崇拝したが、デヴィスとて男だもの、次第にその可憐さにひかされて行くのであった。翌る夜、彼等はウエブスター・ホールで催された美術舞踏会に行った。それはワイルド・パーティで、はからずデヴィスをめぐって、金髪、金毛、マダレーナが張り合い、ついには大喧嘩まで引き起こしてしまった。家へ帰るとマダレーナはグリースンにデヴィスとの結婚を断念するようにいいさとされて父親の許へ、嫌な結婚をすべく立ち帰った。一方、そうした内に、大試合の時間は迫ってきた。マデレーナがいなくなったので気落ちしたデヴィスは相手にグングン圧迫せられた。そのとき、マダレーナの友達のジョーという子供が馳せつけてきて、早く娘を嫌な結婚から救ってくれといった。これを聴いたデヴィスはたちまち勇気を振るい起こして、相手をノックアウトし、一散にその儘、娘の家へ馳けて、その結婚を中止せしめ、彼女を両腕に抱いた。

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