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解説

「ブーム・タウン」「風と共に去りぬ」クラーク・ゲーブルが「心の旅路」「キューリー夫人」のグリア・ガースンと主演する映画でクライド・ブライオン・ディヴィス作の小説を「春を手さぐる」のヴィンセント・ローレンスとフレデリック・ハズリット・ブレナンが協力して脚本を書き「テスト・パイロット」「風と共に去りぬ」のヴィクター・フレミングが監督し「心の旅路」「ガス燈」のジョセフ・ルッテンバーグが撮影を監督した。助演は「ブルックリン横町」のジョンプロプンデル「駅馬車(1939)」のトーマス・ミッチェル「恋の十日間」のトム・タリー「育ちゆく年」のリチャード・ヘイドン「悪魔の金」ジョン・クェーレン等である。なお原作小説は「目撃者(1936)」のアンソニー・ヴェイラーがウイリヤム・H・ライトと協力改作した。

ストーリー

ハリイ・パタースンは輸送船ミリー号の水夫長である。ミリーは南米から帰港の途中魚雷をくらって沈没した。ハリイはマッジン、ガス、モデルT等の水夫と共にいかだを組んで救いを待った。食物も水も尽きて危ない時、沿岸警備の飛行機をハリイは見つけた。かくて命拾いをした彼らはサンフランシスコに上陸しその夜はお祝い酒に酔っぱらって、例によって大騒動をやらかした。翌朝、二日酔いのマッデンは、俺の魂が昨夜胸からぬけ出たから見つけてくれとハリイに頼む。図書館の本で調べようということになり、そこではからずも美しい図書館員のエミリーとヘレンにお目にかかる。エミリーとヘレンは同じアパートに住む仲良しだったが、エミリーは堅気でヘレンは浮気な性質であった。ハリイの女を女と思わぬふるまいに、エミリーは眉をひそめたがヘレンは途端に心をひかれる。ヘレンのためにその晩、エミリーはハリイと食事につき合った。翌日の日曜エミリーはヘレンと2人でゆくはずだった田舎へ、ヘレンが口をすべらせたため、心臓の強いハリイがついて来た。田舎での一日はともかく愉快であった。何だかいやな男、と思っていたエミリーは、いつか飾りのないハリイの男らしさにひかれ、夕方には2人は婚約のキッスを交した。ヘレンはさっぱりあきらめて花嫁介添役となり、エミリーはたちまちハリイ・パタースン夫人となった。しかしハリイは海の男であった。ハリイはサンフランシスコへ帰ってもう船に乗るんだという。のどかな田舎で楽しい新婚生活を送るつもりだったエミリーは、あまりのことに涙も出なかった。港港に女ありという船乗りの、女一人に自分がなったのかと思うとエミリーは屈辱に耐えず、船出の前に離婚しようとハリイの後を追った。しかし波止場に行って見ると、ハリイの船はすでに岸壁を離れていた。さようならハリイという叫びと共に彼女は買ってもらったばかりのボネットを船に向かって投げたが、船と陸との間の海に落ちた。マッジンはハリイと十年来の親友であるが、結婚したばかりの優しいエミリーを悲しませて平気でいるハリイ憎い奴だと思い、ハリイと絶交した。それは双方に絶え難いことであった。マッジンは昼夜の別なく酔っぱらっていた。ハリイはチリの港に寄港した時船を捨てた。船は水夫長なしに出航した。ハリイを憎んだマッジンも、いざとなると別れ別れにいるのはしのび難い。マッジンは飛び込んで岸へ泳ごうとしたが酔っぱらった。彼は大怪我をしたガスたちがマッジンを救い上げた時、知らせを聞いてハリイもかけつけた。臨終のマッジンの目元にハリイはマッチの火をすった。そらお前の魂が戻ったぞ。有難い。とマッジンは微笑してハリイの手を握って死んだ。サンフランシスコに入港すると、ハリイはアパートへかけつけた。そこにはヘレンが一人いた。エミリーは田舎へハリイの子のお産に行っていると聞いて、彼はエミリーのもとへ車を飛ばした。ちょうど生まれた所であったが泣き声はしなかった。医者はおあきらめなさいといった。しかしハリイは今や父である。赤ん坊の両足をつまんでぶら下げると尻をたたいた。赤ん坊はオギャーと産ぶ声を上げた。...

作品データ

原題 Adventure
製作年 1945年
製作国 アメリカ

提供:株式会社キネマ旬報社

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