放浪の王者(1956)

劇場公開日:

解説

ルドルフ・フリムルの名曲で知られる、傑作ミュージカル“ヴァガボンド・キング”の再映画化。原作は、ジャスティン・ハントリー・マッカーシーの舞台劇、ミュージカルの際の作詞担当はウィリアム・H・ポストとブライアン・フッカーである。今回は製作パット・ダガン、脚色ケン・イングランドとノエル・ラングレー、監督は「エジプト人」のマイケル・カーティズというスタッフ。撮影は、「知りすぎていた男」のロバート・バークス、音楽はヴィクター・ヤング、歌曲はフリムルとジョニー・バークの共同担当。主な出演者は、戦後ヨーロッパに登場した人気テナー歌手オレステ、「嘘つきお嬢さん」のキャスリン・グレイソン、「王様と私」のリタ・モレノ、「麗しのサブリナ」のウォルター・ハムデン、「トロイのヘレン」のサー・セドリック・ハードウィック、「禁断の惑星」のレスリーニールセンなど。

1956年製作/86分/アメリカ
原題:The Vagabond King
配給:パラマウント
劇場公開日:1956年12月1日

ストーリー

1461年。ブルガンディ侯の大軍に包囲されたパリに、ルイ11世(ウォルター・ハムデン)と並ぶ“乞食の王様”詩人フランソワ・ヴィヨン(オレステ)は剣も達人。市民の信望厚いが国法を犯すため首に賞金が賭けられている。会合の場所マルゴ女将の酒場には恋人ユージェット(リタ・モレノ)や友人たちが連日集う。さて、今日も酒場へ向かうヴィヨンは、兵士らを避けて隠れた近くの教会で、貴族の娘カザリン(キャスリン・グレイソン)の美貌に惹かれ、得意の唄で注意をひいた後、教会から出た彼女の美を讃え、名を名乗った。そこへ同じく彼女を恋する警兵司令官ティボルト(レスリー・ニールセン)が迎えに来た。ヴィヨンの名を明かさぬままカザリンがティボルトと去った後には、肖像画入りの小さな聖書が残されていた。その夜、酒場に民情視察のため、ルイ11世と侍従トリスタン(サー・セドリック・ハードウィック)が変装してくる。ヴィヨンの懐中にカザリンの聖書をみつけ詰問するユージェット。包囲軍の密偵ルネから密書を受け取り去ろうとしたティボルトは、ヴィヨンに見つかり決闘となる。ティボルトが落とした密書を拾ったのはルイ11世。危しとみえたティボルトも兵士の助勢でヴィヨンを捕まえ、絞首しようとするが、正体を現わしたルイ11世は仲間共々王宮へ入れろと命ずる。ティボルトとルネは逃走。持久戦と出た包囲軍に、王はヴィヨンを憲兵司令官とし、人心を促えようと計る。気乗りせぬヴィヨンも承諾せねば仲間と共に絞首刑といわれ、一躍、モンコルビエ伯爵として任に就いた。だがその夜、恋を囁いたカザリンに、成り上がり者とののしられる。彼は手始めに、獄中の仲間を全部釈放。やがて包囲軍の使者としてティボルトが降状勧告に来るが、ヴィヨンは熱弁をふるい追い帰す。彼の堂々たる態度に、誤ちを悟ったカザリン。敵に内応しタシャパンヌ将軍は、ヴィヨンを焼き殺そうとするが、彼は暴動を勧めにきたルネをしりぞけて仲間と王宮にきたユージェットに救われ、奇略で敵軍を打ち破る。ヴィヨンをかばって重傷を負ったユージェットはカザリンとの結婚を勧めて絶命。パリは救われ、ヴィヨンはカザリンと結ばれる。

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