ブライト・ショール

解説

「乗合馬車」「異郷の露」の原作者なるジョセフ・ハーゲシーマー氏原作の小説に基づき、エドモンド・グールディング氏が脚色し「嵐の国のテス(1922)」「センチメンタル・トミー」等と同じくジョン・S・ロバートソン氏の監督になったもの。主役は「乗合馬車」「激怒(1923)」等出演のリチャード・バーセルメス氏で「激怒(1923)」「嵐の孤児」等出演のドロシー・ギッシュ嬢その他「情夫奮起せば」「ボー・ブラムメル」出演のメアリー・アスター嬢も主要な役を演じている。物語は1874年から7年間続いた米西戦争の起こる少し前、すなわちキューバ島がまだスペインの圧政の下に苦しんでいた頃を時代に取って、愛国志士のロマンスを描いたものである。

1923年製作/アメリカ
原題:The Bright Shawl

ストーリー

1850年頃の物語である。米国の青年チャールズ・アボットは親友なるキューバ島の志士アンドレス・エスコバルに誘われて、当時のスペイン圧政に苦しめられていたキューバ島へ来り、独立を計る愛国志士の一味に加わる。美しい踊子ラ・クラヴェルは、スペインの将校達の間の人気者であったが、愛国の熱情は、常に彼女の魂の中に燃え立っていた。チャールズはラ・クラヴェルと互いに愛し合う仲となり、彼女の口から多くの貴重な報告を受け取っていた。スペインの将校サンティシリアはこれを発見し、2人を罠に誘った。チャールズとリンティシリアとは剣を抜いて相闘ったがラ・クラヴェルは身をもってチャールズをかばい、刃の下の命を捨てた。愛国の志士の計画は破れ、彼らはことごとくスペイン軍の蹂躙に委せられてしまった。チャールズはカスパーというスペイン士官の計らいで彼が気が付いた時には、彼の身は米国へ向かう帆船の上に横たわっていた。彼の許に送られた包みを開くと、ラ・クラヴェルが肌身離さず身につけて、血潮に染められた美しいショールが、失われた彼の恋の唯一の片身として現れたのであった。批評ーロバートスン氏に対し、この大作品を作った賛辞を捧げる。あらゆる階級の人々に限りなき娯楽を与えるであろう。(ウォールド誌シ・エス・スウエル氏)

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