ナイトクラブ

解説

パラマウント・オールトーキング、オール・シンギング、オール・ダンシング映画の1つでかつて短編小説として発行せられたキャサリン・ブラッシュ女史の原作を「姫君と給仕」「3日伯爵」「桃色の曲者」「落花長恨」等の脚色潤色者であり、著書としては「壁の穴(1929)」を潤色したピエル・コリングス氏が潤色し、「リリアン・ロス・ジャズバンド」以下多数の短編映画を作ったロバート・フローリー氏が監督したもので出演者の中には米国最大のチャールズトン・ダンサーであるアン・ベニングストン嬢米国第一の喜劇女優として知られるファンニ・プライス嬢が加わっている。内容は最近日本にも追い追いに紹介されつつあるニューヨークの夜間倶楽部の華やかな歓楽境の裏と表とを推薦したものであって、あくまで客観的に題材を取り扱い、従来の劇映画とは全然趣を異にしている。すなわちこの映画に見るべきものは会話的な興味と不夜の歓楽境ナイトクラブの会話紹介と最近最部のジャズダンスの面白さにあって劇の筋は主要部分を占めるものではないといえる。

1929年製作/アメリカ
原題:Night Club

ストーリー

第1巻は全巻ナイトクラブに関する風刺に満ちた紹介演説である。第2巻の最初に於いてまずナイトクラブに働く女たちの内幕話が現れ、続いてナイトクラブに集まるお客の歓楽と化粧室におけるその裏面の経緯とが交互に展開されて行く。今華かなアン・ベニングトンのシミイが踊られているかと思えば次ぎにはお客の中の女と男との連れが写され、美しい恋のメロディーがステージを漏れる間には女同士の恋の鞘当てが化粧室には起りつつある、と言った具合に、愉快なジャズの場面と近頃流行の会話的な事件の断片とが交錯して連鎖するのである。ステージにおける余興の主なものはまずアン・ベニングトン嬢の素晴らしいシミイダンス、バット・ルーニイ親子のスピードに充ちたステップ、小唄二三曲、ファンニイ・プライス嬢のおかしい表情たっぷりのペルシア歌、その他ナイトクラブの雇人の全部を挙げる大活動なのである。こうした華かな場面の裏では色々の悲劇が次から次と起りつつある。またそれを見ながら少しも気付かずに会話雑誌に読みふける雇人の中年婦人がいる、と言うのが全容のオチである。

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