タルマッジの貧乏長者

解説

「カヴァリヤ」「タルマッジの独身倶楽部」に次ぐリチャード・タルマッチ氏主演映画で、善悪2役に扮して活躍しているヘンリー・レーアマン氏とレックス・テイラー氏とが合作した物語をジェームズ・ベル・スミス氏が脚色し、「ある男の過去」「疑惑の渦」のジョージ・メルフォード氏が監督したもの。

1930年製作/アメリカ
原題:The Poor Milion

ストーリー

性格が全然相反した双子の兄弟があった。善良な方はシドニー・トーマスといい不良な方は本名をチャールズといったがタット・メイジーと呼ばれ、その筋に捕らえられていた。シドニーは不景気に祟られて勤め先を首にされ、下宿屋に帰っていたが毎日毎日勤め口を探しても中々見つからなかった。ところがある日思い掛けなく伯父さんの遺産が転げ込んでシドニーは一躍広壮な邸宅の主人となった。彼が不景気時代に電車の中で一目惚れした娘さんが偶然にもシドニーの新邸の隣家の百万長者の令嬢バブであることがわかると、たちまちシドニーは突貫して恋愛が成就した。そして婚約披露宴を開いた夜シドニーは庭園に於いて脱走し来たタットに襲撃されて昏倒した。タットは衣服を着替えてシドニーになりすまし、真のシドニーはタットとして捕らえられ厳しい看視の下に酷役を勤めなければならなかった。シドニーの邸宅は無償値である由を弁護士から宣告されたためのシドニーはパブスと結婚してその財産を横領せんと企らんだ。その結婚の当日のこと機を見て逃れて来たシドニーは結婚式場に現れた。かくて真のシドニーは警官に狙撃されて傷ついたが誠の素性が判明したので愛し合うバブと結婚することができた。

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