スートケースの中の女

解説

エニッド・ベネット嬢が夫君フレッド・ニブロ氏の監督の下に撮影した人情喜劇で、原作者はガードナー・サリヴァン氏である。対手役としてウィリアム・コンクリン氏、クレア・マクドウェル嬢、ローランド・リー氏等の腕利きが共演している。ニュース誌は「倫理的の筋に、豊かな喜劇味と、そして充分のロマンスが織り込んであるので理想的の映画ともいうべきであろう」と評している。

1920年製作/アメリカ
原題:The Woman in the Suit Case

ストーリー

メリー・モアーランドは贈り物をくれるというので父を事務所に訪ねたが、不在なので父の鞄を探すうち、ドリーと署名した一葉の写真を発見した。そして父がドリーと電話で話をするのを立ち聞きしたメリーは、今まで父を敬愛していただけに驚きも大きく、この秘密を釈こうとした。友人の力を借りるのを望まないので、メリーは新聞紙上に広告して付添いとなるべき紳士を求めた。富豪の息子で冒険好きのビリーがこれに応じ採用される。メリーは巧みにドリーに近付き、その信用を得てしまう。一夜ドリーはメリーと、メリーの父と、そしてハリーという遊蕩児の3人を招いて会をしようとした。メリーの父の来ぬ間にハリスはメリーに言い寄ったが、ビリーは彼を殴り倒してしまう。ここへ来たメリーの父は初めて我が罪を娘に謝し、メリーは相思のビリーと婚約する。

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