女給時代

解説

「ホリウッド結婚」「生命の切り札」のJ・ハロルド・マ-レイと「巴里見るべし」「巴里よいとこ」のフィフィ・ドルセイとが出演する映画で、原作はジョージ・グロスミス、ゾルタン・コルダ両氏の筆になるもの、それをハーラン・トンプソンとラヨス・ビロが共同で脚色し「ゴンドラの歌」「姫百合の花」のアレクサンダー・コルダが監督した。助演者は原作者のジョージ・グロスミス、「ラヴ・パレイド」のクライド・クック、ローズ・ディオン、往年鳴らしたラルフ・ケラードで撮影は「河(1928)」「都会の女」のアーネスト・パーマー担任。

1930年製作/アメリカ
原題:Women Everywhere

ストーリー

冒険好きのラム商人で若い米国人のチャールズ・ジャクソンはアラビア人から鉄砲の注文をうけそれを輸送する途中、水先案内の希蝋人ミシェル・コプロスに裏切られ、部下の水夫ともどもフランスの官憲の逮捕をうけ南米カサブランカの牢獄にぶちこまれる。密告した手柄により官憲から莫大のほうびの金をもらったコプロスはいい気持ちになって町のカフェ「横目使いの猫」に入り浸り大散財する。あげくの果てに酒場の主人アリスティドを呼び寄せ評判の美人リリーを自席へ所望する。だがこのコプロス爺を嫌ったリリーは一撃のもとに彼をはねつけすたすたと衣裳部屋へ帰ってしまう。ところが彼女は自室にひとりの男を発見する。それは官憲の手から逃れて来たジャクソンであった。美しいリリーを見たジャクソンはひとめで彼女に惚れてしまうが折から酒場の亭主が来て官憲が血眼になってジャクソンを探していること、見つかれば立ちどころに死刑に処せられることなどを話す。気の毒に思ったリリーはジャクソンを助けるために酒場の歌い手に変装させる。そしてパリのグランド・オペラの花形ポルセリという名で紹介し、酒客の席で唄わせる。歌い手のような恰好はしているがどうも臭いと感じたコプロス爺は舞台に現れたジャクソンをしげしげと見守る。見破られては大変とリリーは唄のすむまでコプロスの注意をはずらせるように努める。やがてジャクソンは地下室に匿われた。だが官憲の手はますます迫って来たらしいのでジャクソンはその夜限り酒場を去ろうとてはずをきめる。もう1度ほうびの金をせしめようと考えたコプロスはジャクソンの在所を聞き出すために酒場の主人を買収しようとするが態よく拒絶されたので官憲に犯人隠匿を密告すると脅迫する。ジャクソン危うしと酒場の主人は彼を心配するのあまり時を移さず彼のもとに駆けつけた。見るとジャクソンはフランス軍団兵の死骸の上に立っている。話を聞けばアラビア人に殺された兵士であるということなので早速、天の助けとばかりこの兵士の服とジャクソンの服とを取り替えることになった。かくてジャクソンは兵士と成ってフランス軍団に身を隠す。酒場の酒人は死んだ男をジャクソンだと言って官憲をごまかす。ジャクソンがいなくなると共にコプロス爺は執拗にリリーに言い寄った。だが遂に待ち焦がれていたジャクソン現れると共に彼女は爺の手から救われた。そしてコプロスはジャクソンの部下によって汽船内に拉し去られリリーは恋しい若者の手に抱かれる。

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