受領証

解説

「トスカ」「巴里の幾夜」「暗より光明へ」「妻となりて」「マダムX」など主演のポーリン・フレデリック嬢のパラマウント社主演映画。監督は「緑樹の下に」「心の眼」「黄室の秘密」等と同様エミール・ショータール氏。ユージーン・ウォルター氏原作の舞台劇を名脚色家チャールズ・E・ウィティカーが脚色したもので、相手役はファーグスン、フレデリックと数多共演し、最近「鉄拳の治むる国」出演のウィンダム・スタンディングである。その他「男性と女性」「西部の荒武者」など出演のロバート・ケインやフランク・ロシーらが共演する。

1919年製作/アメリカ
原題:Paid in Full

ストーリー

ウィリアムス会社の使用人ジョーは働きがなく遂に妻と貧しい部屋住まいの身となった。彼は主人の所に大金が届いた時、悪心を起こし盗用した。しかし妻のエマにはこの不時の収入を昇給の名によって隠した。エマを昔から恋していた青年ジムシーはその嘘言なるを知っていたが彼らのためにだまっていた。旅行中の主人が帰って金の不足を知りジョーの家を訪れた結果、ジョーは悪事のために捕らえられるのを恐れ、無情にも妻を主人に許し金の埋合わせをすべく、妻に不名誉極まる行為を強いた。エマは何等かほかの方法によりこの不名誉を脱るべくとにかく主人の宅を訪れた。主人ウィリアムは最初彼女が己れに身を売るべく来たものと誤信したが、立派な彼女の態度に女性に対する己が感念の誤れるを覚り、彼女にその夫の盗用した金額の受領証を与えた。ジムシーに送られて帰宅した妻は夫の卑劣なる性格をますます知って彼の元を去った。夫ジョーは当然の代償として恥辱に堪えず自殺した。

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