海の女皇

解説

映画界のヴィーナスと呼ばれているアネット・ケラーマン嬢の水泳の妙技を見せるため、ジョージ・ブロンソン・ホワード氏が特に書き下ろしたものを、ジョン・G・アドルフィ氏が監督して撮影せる神秘劇である。全篇絵のような美しい場面の連続であるが、ケラーマン嬢が85尺の高さから海に飛び入る壮観や、大洋中に於ける帆船の火災から、浪に漂う数百の人を人魚の群が救助する様や、海上の大暴風によって船が破砕される場面、騎馬武者の激戦等に至っては「神の娘」以上の華麗を極めている。水中を自由に戯れ廻るマーメイドの群も見るべきものの、1つであろう。

1918年製作/アメリカ
原題:Queen of the Sea

ストーリー

海の女皇メリラは、人魚の群と浪に戯むれている間に1冊の書物を手に入れた。その書物は告げる。若し彼女が4人の人間の命を助けたならば、人の姿となるのみならず不老不死の身と成ろう--と。この書物は暴風の神ボレアスが覆えした船から流れて来たものである。ボレアスの娘の妖魚たちは、浪間に苦しむ人々を溺れさせていた。これを知ったメリラは、人々を助けに泳ぎ来る。妖魚たちはこれを父なるボレアスに告げた。怒れる彼はメリラを捕え、洞窟に彼女を幽閉したが、勇敢なる王子ヘローはメリラを助け出した。これの御礼として、メリラは王子の船がボレアスに覆された時、王子を救う。ボレアスは次にレアンドラ姫を捕え、剱の塔に閉込めたが、メリラは苦心の末姫を助け出すことができた。今はメリラを恋している王子の胸を察し、レアンドラ姫は王子との婚約を快く思い諦めた。王子とメリラとは南の海の波路遥けく、行末永く幸福な日を送る身となった。

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