唱女の夫

解説

ジャック・ボイル氏の原作で、C・ガードナー・サリヴァン氏脚色、ウィリアム・S・ハート氏、ランバート・ヒルヤー氏共同監督という珍らしい顔振れで製作されたこの映画は、筋も今までのハート劇とはだいぶ趣きを異にしている。相手役の不貞な妻を演ずるのはファニタ・ハンセン嬢である。ニュース誌は「ハート氏はこの作品を発表したことを誇って良い」と激賞している。

1919年製作/アメリカ
原題:The Poppy Girl's Husband

ストーリー

ヘアー・ピンと綽名されたハリー・ダットンは14年の刑期を善行によって10年で放免され、急ぎ妻のポリーの許へ帰って来た。、ポリーはかつて唱女をしていた女であるが、ハリーは妻の姿を何処にも発見することができなかった。妻と幼児の保護を頼んで置いたボストン・ブラッキーは彼の妻は彼が投獄されて1年経たぬ中に、探偵のマイク・マクカファーティーと結婚したことを告げた。彼がすべてのものを捧げて愛していた女は、実は彼に対して、不貞の女であったのである。世の中の無常に憤った彼はサンフランシスコに出てマクギニス婆さんのホテルに根城を構えた。夜の間は彼は一心に真鑄の板に何かを彫刻していた。そして昼間は小学校の近くを歩いては、成長せる我子のドナルドの姿を捜し求めた。しばらく経つ中に2人は仲の良い友達に成った。ポリーは吾身に何か災の起こる予感に襲われ、夫マイクに頼み、計によってハリーを捕え再び監獄へ入れようとした。ハリーはこれをドナルド及ブラッキーの2人から聞き、罠を逃れ、却って反対にポリーの許に例の真鑄の板を持って押し掛けた。その板には1人の女が前科囚の男を墓穴の中に押し込んでいるところが彫ってある。彼は彼女の卑劣を責め、その真鑄で烙印を押し一生恥を荷わしてやると叫んだ。しかし哀願する吾子を見ては彼の決心も鈍った。そしてドナルドを連れて虚偽のない静かな山の中に生活を求めに去った。

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