アラスカン

解説

「氷原の彼方へ」「追はるゝ女」等の原作者たるジェームズ・オリヴァー・カーウッド氏原作の小説に基づき「スカラムージュ」「ピーターパン(1924)」脚色者たるウィリス・ゴールドベック氏が脚色し「西班牙の踊子」「ピーターパン(1924)」等と同じくハーバート・ブレノン氏が監督したもの。主役は「浪吼ゆる夜」「女に安全な男」等出演のトーマス・ミーアン氏、相手は「十誡(1923)」「起てよ!戦士」等出演のエステル・テイラー嬢で、アラスカを背景の男性劇である。

1924年製作/アメリカ
原題:The Alaskan

ストーリー

アラスカに金が発見された当時、アラン・ホルトの父ジョージもこの極北の天地に来て成功した1人であった。母の死後父の手一つで育てられたアランは、今は一人前の雄々しい青年となっていたが、ジョン・グレアムという男は莫大な金力を擁してアラスカへ手を延ばし、鉱区、漁場のかまいなく、己が事業に暴威を揮って、前任の人々の衣食の道さへ絶って顧みなかった。アランの父ジョージはある日グレアムの部下が亡妻の墓を爆破しようとするのを止めんとして非業の死をとげる。アランは憤ってワシントンに出て、政府に陳情したが相手にされず帰国の途についた。その船中で彼はメリーという不思議な女に逢った。彼女は己が素性を隠していたが、グレアムの部下ロスランドを見ると恐怖に打たれた様子であった。船が目的地に着く数時間前メリーは海中に身を投じて行方不明となったが、アランは彼女に逢って説明を聞き、合点がいった。メリーはグレアムの妻にされようとしたが、結婚の当夜逃れて来た女なのであった。グレアムはメリーがアランの家に身を寄せているを知り、一味の悪人を率いてミリー奪取に押し寄せ猛烈な相当が開かれたが、ついにグレアムは倒されアランとメリーとはアラスカの天地に相抱いて希望の喜びの顔を見合わせた。

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